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『今日も全然勉強進まなかったー…京治本当にごめん』

赤「大丈夫。俺は今から頑張るから」

『私邪魔しに来てるね』

赤「そんなことないよ。癒されるから」

『ふふ…じゃあまた明日ね』

赤「また明日」





玄関の扉を閉め、振り返ると

母親が立っていた。




赤「何?」

母「Aちゃん泣いた?目赤かったけど」

赤「ああ…ホラー番組見てたからね」

母「ふーん。泣かせたら許さないわよ〜」

赤「母さんに許されなくてもいいよ」

母「昔は2人して結婚するーって言ってたのにねぇ」

赤「……え、俺も言ってた?」

母「言ってたわよ。なのに段々京治は口数減ってバレー一筋になっちゃったから、Aちゃん、もう京治の前で結婚したいって言うの辞めるって、京治のやりたいこと1番応援するって。だから高校では絶対マネージャーやるのって…。健気で可愛いわよねぇ」



そんな話俺は知らない…



赤「………」

母「ねぇ、今でもAちゃんからのバレンタインチョコってハート型入ってる?」

赤「今年の冬もらったやつは入ってたけど?」

母「あらそう♪」

赤「え、何だよ…」



毎年Aからのバレンタインチョコにはハート形のチョコが入ってる。

何かしらの形で…。

今年はケーキの上にハートのチョコが乗ってたし、昨年はハートのクッキーだった。



母「それ、Aちゃんが京治のこと好きって印よ」

赤「は?!」

母「昔決めたのよ。京治に告白する勇気はないけど、毎年バレンタインにハート送るって。伝わらないかもしれないけど、好きでいるうちはハート送ることにするって。まだ好きで居てくれてるのねぇ…こんな無愛想な京治でも」

赤「………」

母「大事にしなさいよ、Aちゃんの気持ち」

赤「……分かってるよ…」




Aが俺のことを好き?

幼馴染としてしか見られてないと思ってた

俺も幼馴染としか見てなかったし…。


Aは昔から俺のこと、ずっと?



俺に好きな人がいるって知って

Aは俺が思ってるよりも傷ついてた…?

だから泣きそうな顔…

幼馴染を取られそうとかそういう意味ではなく?

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作者名:m | 作成日時:2023年11月29日 16時

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