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『おじゃまします』
母「あらAちゃんいらっしゃい」
『京治ママ、お邪魔します』
母「テスト勉強？」
『はい。京治の邪魔しないようにするので、今回も京治の力貸してくださいっ』
母「ふふ笑。全然いいわよ〜。京治もテスト勉強楽しみにしてるしね」
赤「してるわけないだろ」
母「はいはい。じゃあ京治後でおやつ取りにいらっしゃいね」
赤「うん。A、2階行こ」
『うん』
『よし、お願いします、京治先生！』
……可愛いことしないでくれるかな？
ん？
あれ？
赤「いつもAってそこ座ってた？」
『え？うん、いつもここ。京治がそこで、私ここだよ？何で？』
赤「いや…なんでもない」
やけに近く感じるのは気のせい？
『ここが本当に分かんなくてね？絶対京治に聞こうと思ってたの。教えて』
待って、それ以上こっちに寄ってこないで？
ていうか、手…
手、俺の手に乗ってるよ？
赤「あー、ここなら…こうしてこうして…こう解く」
『え…あ…ああ〜』
赤「分かってないよね」
『ごめんなさい。まだ分かんない…』
赤「もう一回言うよ？」
『うん。というか京治……今日遠くない？』
赤「何が？」
『距離。いつももっと近くで教えてくれるのに…』
赤「え、そう？このくらいだよ」
『そうだっけ……わかった』
俺だって分からない
これ以上近づいたらダメだって言ってるんだよ、俺の頭が。
『なんか今日暑くない？』
赤「俺も思った…冷房冷房……いや結構冷えてるな」
『ほんと？何だろう…身体ポカポカする〜』
赤「冷たいもの飲みな」
『うん』
飲み物を飲むAを横目で見ると
首筋に汗が伝うのが見えて、ゾクっとした…
やっぱり俺おかしいかもしれない。。
制服をパタパタするAから目離せないし……
赤「とりあえず、今教えた解き方で解いてみて。分かんなかったらまた教えるから…」
『はーい』
勉強しよう、勉強。
絶対Aの方は見ずに……
見ずに……
まつ毛長………
ハッ
赤「ゴホン……俺ちょっとトイレ」
『行ってらっしゃい〜』
部屋を出た。
赤「………やばい…成績落とす………」
明らかに集中できてない自分に
理由よりも先に成績の心配をしてしまう…
Aの為になるから勉強は教えてあげたい
でも一緒にいると勉強に集中できない
どうすれば…
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作者名：m | 作成日時：2023年11月29日 16時
