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インターハイ。


1回戦も2回戦も勝ち進み、

3回戦も危ないながらも勝ち進んだ。


そして準々決勝




梟谷のインターハイはベスト8で幕を閉じた。




悔しかったけど、試合直後は涙は出なかった。


でも、コートの外で、泣き崩れてるAを見つけ、

駆け寄って

近くでAの泣き顔を見た時



今まで耐えてたものが込み上げて



一緒にコソッと泣いた。










帰り道



『京治、さっき泣いてたでしょ?』

と見透かしたように笑うA。



赤「そんなわけないよ」

『うそ。私のところに来た時、一回鼻啜ったもん。聞いたんだからね』

赤「じゃあそれでいいよ」

『うん。京治お疲れ様』



と背伸びをして俺の頭を撫でてくれた…




感情豊かなAに俺は振り回されてばかりだ。


さっきまでわんわん泣いてたくせに。

笑ったと思えば、優しい顔で頭を撫でる。




赤「先輩たち、春高まで残るって」

『うん、かおり先輩も雪絵先輩も』

赤「木兎さんは春高は優勝するってさ」

『木兎先輩ならやり遂げそう。心強い主将だね』

赤「俺、来年主将やれるかな」

『やれるよ。京治本当は負けず嫌いで、負けん気強いもん』

赤「そうだっけ」

『そうだよ。小さい頃からそうだよ』




小さい頃は違う。

Aにカッコいいところ見せたくて頑張ってた。

今だって

負けてる姿を見せたくない。

一緒に悲しんでくれること、分かってるから。

Aにはできるだけ笑顔でいて欲しいから。




赤「来年はAにはもっと俺を支えて貰わないといけないね」

『私が支えるの?できるかな』

赤「できるよ。今から練習しておいて」

『どうやって?』

赤「さっきみたいに頭撫でてくれるとか…」

『こう?』



もう一度頭を撫でようと手を伸ばすA。

頭に届く前に、その手を掴んだ。




赤「ダメ。とっておきの時にお願い」

『……練習しといてって言ったのは京治だよ』

赤「何にもない時に練習しないでってこと」



感情が動いてない時にしたって練習にならないだろ。

俺が、Aがそうしたいと思えるように頑張るんだよ。



『また難しいこと言うよね、京治はいつも』

赤「Aの理解力がないだけ」

『むぅ…。あ、テスト勉強。今回もよろしくね?京治』

赤「もうそんな時期か」

『今回も京治の家に入り浸るからね、私』



…大丈夫かな、俺の理性。

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作者名:m | 作成日時:2023年11月29日 16時

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