実は木兎くんには好きな子が居た話 (ページ12)

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いや取り残すな。

何だよこれ。

木「えっと…とりあえずそこ座る？」

渡廊下にあるベンチを指さすと小さく頷いた。

俺がベンチに座ると、

同じベンチの端にちっさく座った。

『……木兎くん…あの…』

木「ん？///」

『変なこと聞いてもいい？』

木「どーぞ』

『………彼女さん居ますか？』

彼女…さん？

え、俺に？？

木「い、居ません……」

『じゃ、じゃぁ…好きな子は？』

木「……居ます///」

そう答えると少し残念そうな顔をした。

待って、残念そうな顔、何で？！？

木「な、何でそんな顔すんの…」

『え…私どんな顔してる？』

木「あー…少し残念…そうに見えた」

気まずい！！

『……分かんないけど…私ずっと木兎くんと仲良くなりたくて…だから鉄朗に誤解ときたいってお願いして。だから今ちょっと頑張ってみたんだけど…好きな子いるなら私と話してたらダメだよね…ごめんなさい』

え………

夢ですか。これ、夢ですか？

木「好きな子いるっての忘れて！！俺もAちゃんと仲良くなりたい…///………だから…仲良くなろ」

ヤバいって。

顔が…真っ赤になってるだろーけど
夜で良かった！！

心臓も爆発しそーなんだけど…

それはきっとバレねぇ。

『いいの…？本当？好きな子…本当大丈夫？』

待って。こっち見ないで。

可愛い…やばい…やばい…

木「うん。好きな子Aちゃんだし大丈夫！！！」

って俺！！！バカか！！！

『え……？』

木「あーーー！！違くて！今…口滑………///」

あれ…

Aちゃん顔真っ赤だ…

涙目じゃん…

俺何泣かせてんだ？…

木「え、ごめん…だ、大丈夫？」

『あ…………///違……嬉しくて///』

嬉しい？本当？？

『私、木兎くんのこといいなーって思ってたから…嬉しい』

うわ…
どーすればいいのこれ。

俺こんな経験ないんだけど？！？

木「俺、未熟者だからこーゆー時どうしたらいいか分かんなくて！！気の利いたこと言えねーんだけど！！…………俺は…Aちゃん好き。だから……友達になってくれる？」

好きだから友達って変すぎ！！

でも…彼女にとかそんなん考えたことなかったから…

これが精一杯。

『はい……友達…お願いします』

片手を差し出してくるAちゃん。

俺はそっと握って

握手…

手ちっさ………///