-4-〔JN side〕 ページ4
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毎日毎日、学校に行けば囲まれて、
昼ご飯買おうと購買に向かえば囲まれて、
もう僕何か犯したんですかって。
囲み取材でもされてるんですか並に、
日々周りには女子が集まっている。
ま、この顔が罪だなっ...なんて、冗談言えればいいけどね。
高校入ってからの2年間、ずっとこの調子なもんだからどうにかしなきゃいけないことはわかってる。
けど、そのどうにかがどうにかならない。
そうやって、疲れた日には、ここに来る。
学校の近くにあるバスケットコート。
特別バスケができるわけでも、
思い出があるわけでもないけど、何故かここが1番落ち着く。
今日も何をするわけでもなく、
ここに来てただ夜空を眺めていた。
そろそろ帰ろうと、立ったときに向こうから走ってくる人が見えた。
誰だろうと気になって、そっちを向くと、
相手の方は何故か僕に向かって一礼して帰っていった。
不思議な人だなぁとだけ思って、
家に帰った。
「ただいま。」
雑に靴を脱ぎ捨てて、そんなことを言う。
誰もいない家にただいまなんて、可笑しいよね。
家に帰ってからは、シャワーに直行。
鏡を見れば、もちろん自分の姿が。
この顔も、声も、自分の全てはあいつらから生まれたもので、遺伝子を継いでる。
そう思うと本当に腹が立つ。
「僕のこと、置いてったくせに。」
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作者名:窓. | 作成日時:2020年10月3日 21時