17話 ページ18
何となくは分かっていた。
このタイマンの勝敗なんて。
【ﾄﾞｽｯ】
「グハッ！」
「どーした！花垣ぃぃ？」
「てめぇ口だけかコラァァァ！」
「また1発で終わるんじゃねぇだろうな？」
リーゼントくんが負けることなんて。
多分この場にいる皆そう思っているだろう。
…そう、全員が。
私は見ていた。
リーゼントくんが戦っているところ……ではなく、外野の中にいる1人の男を。
このタイマンを見ている人達は気にもとめていない人物。
赤髪リーゼントの派手めな髪、おそらくリーゼントくんとは友達だ。
最初は私だって気に止めていなかった。
しかし、私は偶然にもその人の声を聞いた。
コ ろす、と。
声と言ってもテレパシーで聞き取ったから誰も気づいていない。
半信半疑…だったのだが、彼がポケット内で握りしめていた物を見て確信した。
こういう場合、ほんとに超能力は便利である。
透視を使えば簡単にポケット内を確認できるのだから。
透視
通常の視覚に頼らず、外界の状況を視覚的に認識する能力。超感覚の1つ。
彼のポケットには折りたたみ式のナイフが。
彼はゴリラ…キヨマサさんに奇襲をかける。
…また厄介なことを知ってしまった。
はあ、思わず深いため息。
彼はそんな私をよそに1番前の列に出る。
その視線の先はリーゼントくんを殴り続けるキヨマサさんの姿。
「キヨマサ…やってやる！」
『やめてください』
あれ、なんで私止めたんだろ。
声かけるつもりなかったはずなのに。
これが世でいう「勝手に体が動いた」ってやつ？
「なっ！？」
『コ ろしなんてやめた方がいいと思います』
「な、なんでそれを知って！」
『……虫の知らせ？』
「それ意味違うんじゃ」
『…そんなことはどうでもいいんです。やはりコ ろしはいけません』
「外野は黙ってろ！このままじゃあいつがﾀﾋんじまう！！」
『ﾀﾋんじまう？あなた馬鹿ですか？』
「はっ！？」
『ですから馬鹿なんですか？』
「んだと！！」
逆鱗に触れてしまったのか彼は私の胸ぐらを掴む。
正直に言っただけなのに。
『やっぱり馬鹿です君は』
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ぷっちょ(プロフ) - なのはさん» あれ…もしかして自然と斉木くんによせている？笑コメントありがとうございます！ (2021年10月12日 0時) (
レス) id: 7208894a38 (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - ケンチンの刺青はレックウザ☆なんか斉木くんみたいな夢主ちゃんだな… (2021年9月3日 11時) (レス) id: 4035e5a938 (このIDを非表示/違反報告)
ぷっちょ(プロフ) - カナさん» ありがとうございます！私も最近似てきたなって思ってきてます笑でもあんな神作と似てると言われて凄く嬉しいです！ (2021年6月20日 19時) (レス) id: 7208894a38 (このIDを非表示/違反報告)
カナ(プロフ) - あ、好きです!!!!なんか斉木楠雄の災難みたいですね！ (2021年6月20日 16時) (レス) id: 115331bfc2 (このIDを非表示/違反報告)
ぷっちょ(プロフ) - がりがりくんさん» ありがとうございます！お褒めの言葉嬉しすぎます！！これからも大好きと言っていただけるよう頑張ります！ (2021年6月14日 20時) (レス) id: 7208894a38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぷっちょ | 作成日時：2021年5月10日 22時
