大学生 ページ1
「「かんぱーい」」
今日はダンスサークルの忘年会。ずっとこの大学に合格したらダンスサークルに入るって決めていた。
理由は3回生の末澤さん。
私が末澤さんを知ったのは私が高校1年生、末澤さんが高校三年生の時。
同中で高校は違う友達に文化祭に誘われて行った時。
私はステージで踊っていた末澤さん見た。輝いて見えた。
終わったあとに友達に聞いてみたところ、△△大学に受験するとのこと。
友「末澤先輩、超モテてるから同級生だけじゃなくて後輩とかもみんな同じとこ受験する！って言ってるらしいで」
もちろん、私もこの時点で△△大学に入学すると決めた。こんな理由で決めるのは少し心証悪いが、この時の私は気にも留めなかった。
私は無事に入学し、現在ダンスサークルに入っているが今のところ末澤さんとの接点は全くなし。
今までも飲み会はあったが、話せずに終わっている。
末澤さんの周りは末澤さんと同じように輝いている人達ばっかりでとても話しかけれそうにない。というか私が話しかけるなんて、失礼に値するだろう。
『まぁ現状維持ってことで、、』
正「何が？」
『びっくりした、正門か』
正門は私と同い年のサークル仲間。正門もまぁまぁの人気ぶりで、サークルでぼっちだった私に話しかけてくれたまぁ紳士な男。モテるのになんか不憫。
正「ちょっと悲しそうなんやめてよ、何1人でぶつぶつ言ってんの？」
『いやぁ、末澤さんやっぱ凄いなぁって』
正「誠也くんなぁ。呼んできたろか？」
『そんなんいいよ、遠くで見てるだけで十分やって』
正「とか言いながらずっと誠也くんの方見てるくせに」
『うっさいなぁ。正門はいいよな、末澤さんと仲良くできて』
正「うじうじしてんなぁ、笑こういう時の正門やろ？」
『正門？ちょ、』
私が正門を呼び止めようとした時にはもう既に正門は末澤さんの方に行っていた。
正門に恋愛相談なんかしなかったらよかった。
正「誠也くんやっぱ忙しそうやったわ、みんなの相手せなあかんから笑」
『...でしょうね』
もしかしたら末澤さんがこっちに来て隣に座ってくれるかもなんて期待した私が馬鹿だった。
正「期待してちょっと落ち込んでるやん笑」
『ほんまにうるさい』
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作者名：いちご | 作成日時：2023年12月30日 16時
