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_禪院真希side_
「…今なんつった？」
『えっと…、呪い見えないのって_____』
気がつくと、私は天知の胸ぐら掴んでいた。
「ちょ、真希ストップストップ！」
「しゃけしゃけ！」
と私を止めようとする二人。
胸ぐらを掴まれている本人は笑みを貼り付けて私を見ている。
『…離してくれないかな？』
私は呪術高専に入学してから天知とだけ関わろうとしなかった。
だから呪いを視認出来ないことも、呪力を殆ど持たずに生まれたことも、天知には言ってない。
私が勝手にキレてるだけだってわかってる。
…でも天知の前だと素直になれない。
天知は非術師家系生まれの傑作。
私は術師家系、しかも御三家生まれの失敗作。
呪術界では天知が必要とされ、私が不要とされる。
承認要求を満たしたいわけじゃない。
ただ…
、
、
、
、
その言葉…
、
、
、
、
その表情が…
、
、
、
、
私を見下してる
『もしかして私悪いことしちゃった…？』
_____違う。
『もしそうならごめんなさい』
_____違うんだって。
『…だから離してくれないかな？』
私はそっと天知の胸ぐらを掴む手の力を緩める。
「その気味悪い
汚れが目立つ教室の床を見ながら、自分勝手な苛立ちを必死に抑えていると天知の口が開いた。
『ごめんなさい、昔からの癖なの。…だから素直になれない私を許してほしい』
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作者名：満月 | 作成日時：2024年1月2日 23時
