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_忍田真史side_
忍田「Aは感情がないわけじゃない。自分の感情がわからないだけなんだ。」
そんなAが"わからない"を"知りたい"と思い始めるなんて…。
忍田「君に成長が見られて、本当に良かった…。」
私はAの頭を撫でる。
…ああ、嬉しくて泣いてしまいそうだ。
Aはいつも人の顔色を伺って生きてきた、と犬飼から聞いたことがある。
しかし自分以外の人たちもわからなくなり始め、それが不安になり"知りたい"という想いが生まれたのだろう。
迅「やーやー、忍田さんに白永、お疲れ様でーす！」
嵐山「お疲れ様です。」
そんな所に迅と嵐山がやってきた。
忍田「私に何か用か？」
迅「忍田さんに明日白永が三門市外へ出る許可がほしくてねぇ。」
三門市外、という言葉に私は驚く。
忍田「なぜだ？」
白永のサイドエフェクトは強力だ。
しかし白永自身が苦しくても何も言わない。
つまりまたいつ倒れるかわからないということ。
それなら三門市内、つまり手の届く範囲にいてくれてた方が安心だ。
迅「三門市外に行くことで白永の成長がより見られる。おれのサイドエフェクトがそう言ってる。」
私は迅からAへと視線を移す。
私にとってAが感情を知るほど嬉しいことはない。
だが_____
迅「忍田さんが白永を心配してるのはよくわかる。だから明日非番の嵐山にも同行してもらおうと思う。」
嵐山「俺が責任持って、白永を基地まで返します。」
迅「…だそうだけど、どうする？忍田さん。」
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作者名：満月 | 作成日時：2022年6月21日 0時
