オモウママニ。２ (ページ36)

今日:2 hit、昨日:31 hit、合計:100,207 hit

85 ページ36

.

_辻新之助side_

犬飼「この子がおれの幼馴染の白永Aちゃんです！」

同じ隊の犬飼先輩が俺たちに紹介したのはボーダーで有名な高嶺の花だった。

二宮さんは顔を顰め、ひゃみさんは驚きを隠せず、鳩原先輩はニコニコしていた。

氷見「A、犬飼先輩と知り合いだったの！？」

ひゃみさんは白永さんと同じクラスだというのに知らなかったようだ。

基地内で見かける事はあったが、まさか犬飼先輩から紹介される日が来るとは…。

犬飼「二宮さん、鳩原ちゃん、ひゃみちゃんはもう知ってるよね。Aちゃん、あの黒髪の男の子が辻ちゃんだよ。」

どうやら白永さんと"初めまして"なのは俺だけらしい。

辻「は…ましてっ、つ…しん…け…です…。」

…緊張して上手く話せなかった。

ものすごく恥ずかしくて消えちゃいたい…。

犬飼「えっと、…多分「初めまして____」」

『「辻新之助です。」』

俺の発言した言葉を完璧に声にする白永さん。

あんなに声の音量バラバラだったのに…。

そんな彼女に俺は驚きを隠せなかった。

辻「どう…し、…わ…った…すかっ…？」

と勇気を振り絞り、俺は聞いた。

二宮「白永のサイドエフェクトだ。こいつの耳はどれほど小さい声や音でも拾う。」

二宮さんが白永さんの代わりにそう教えてくれた。