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レプリカ「しかし黒トリガーはどの国でも希少なため、通常は本国の守りに使われる。遠征に複数投入されることは考えづらい。多くても一人までだろう。
また遠征に使われる船はサイズが大きいほどトリオンの消費が大きい。攻撃には卵にして大量に運用できるトリオン兵を使い、遠征の人員はできる限り少数に絞るのが基本だ。」
鬼怒田開発室長は首を上下に動かす。
どうやらレプリカの考えは私達にとっても基本の考えらしい。
忍田「つまりいずれにしろ敵の主力はトリオン兵で人型近界民は少数だということだな。」
レプリカ「現在の情報ではそうなる。」
忍田「では人型近界民の参戦も一応考慮に入れつつ、トリオン兵団への対策を中心に防衛体制を詰めていこう。」
大体対策の考えは決まった。
後は対策を練るだけ。
忍田「三雲くん、きみは爆撃型と偵察型両方の件を体験している。何か気がついたことがあったらいつでも言ってくれ。」
三雲「は、はい！」
忍田「遊真くんたちには我々の知らない情報の補足をお願いする。」
空閑「了解了解。」
忍田「さあ近界民を迎え撃つぞ。」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
会議が終わった後、私と忍田さんは先に帰った空閑と三雲の後を追った。
二人を見つけると、忍田さんはラウンジへと二人を誘った。
忍田「今日は協力してくれてありがとう。特に近界の情報はとても助かった。」
空閑「いやいや、ボーダーに入ったからにはこのくらい。あの丸いおっちゃんもそう言ってたし。」
『鬼怒田開発室も喜んでた。…「あの軌道配置図には遠征30回分の価値がある」って。』
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作者名：満月 | 作成日時：2022年6月21日 0時
