【 p.68 】 ページ18
.
真希「あ。目、覚めた？」
ぼんやりとした意識で声がした方に視線を向けると、そこには椅子に座って私の顔色を伺う真希の姿。
………やっぱり夢オチか。どっかで寝ちゃってたか。
一睡もしなかった自分を恨む。何が何でも寝るべきだった。
結局、時が戻っても寝れないだろうけれど。
「ごめんね真希。ここは…？」
真希「“寝たから淳太んとこに運ぶわ”ってしげから連絡来て、真希たちも淳太さんのとこに来たらAちゃんぐっすり！」
「………そっか」
やっぱり夢オチだ、これは。
重岡くんが運んできてくれたなんてとんでもない迷惑かけちゃったなあ。いつの間に寝たんだろう。
ていうか、……どこからが夢？！
真希「しげと付き合ったん？」
「え、あ、ううん。そんな夢は見たけど…」
真希「え？しげは告ったって言ったで？」
「え？！」
予想外な答えに思わず起き上がってしまった。
急に起き上がったせいでクラクラするけど、それよりも聞き捨てならないのは重岡くんが私に告白をしてくれたという事実が存在する現実。
いやでも、だって、重岡くんの好きな人は今私の隣にいてくれてる真希であって私じゃない。
それなのに私に告白って、………これも夢？まだ夢見てるの？
真希「めっちゃ混乱した顔しとるけど、大丈夫？夢と現実の区別ついてへん？」
「えっ、今も夢でしょ？」
真希「どう？」
「ったぁ〜！現実！現実現実！」
夢と現実の区別がついていない私の頬を真希がしっかり摘んで引っ張ると予想以上に痛くて頬がヒリヒリする。
間違いなく、この痛みは現実。
どこから夢だったのかは分からないけれど、重岡くんが連れてきてくれたなら、重岡くんと一緒にいたのは間違いない。
じゃあ、どこで寝た？ていうか、あの告白……重岡くんは……、あっ！？！？！？
真希「多分、もうそろそろしげ戻ってくるで」
「真希！真希真希真希！！！！」
真希「なっ、なに？！」
「私、完全な裏切りだ…最低……ねえ！真希！早く重岡くんに告白、」
真希「……はあ？(笑)なんで私がしげに告白せなあかんの？」
「だ、だって！重岡くんは真希のことが好きで、真希も重岡くんのことが好きで！！！」
真希「やっぱ色々誤解してんなあ。」
面白そうに笑う真希は全く焦ったり私を怒る素振りを見せず、椅子から立ち上がった。
真希「タネアカシはまたあとで」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 486人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なつみ(プロフ) - 楽しみに待っておりました。更新とても嬉しかったです。ありがとうございました。 (2020年4月7日 20時) (
レス) id: d3080f9a44 (このIDを非表示/違反報告)
つき(プロフ) - なつみさん» 大変長らくお待たせ致しました…。果たしてまだ読んで頂けているのか、定かではないですけれども、いっときでも待ち侘びいて頂けて光栄です。返信も遅くなってごめんなさい。流星くん目線で何か書けたらなあ、と思っていたので、検討させて頂きます！ (2020年4月6日 19時) (レス) id: 6a9dbedc74 (このIDを非表示/違反報告)
つき(プロフ) - まおさん» 返信遅くなってしまい、ほんっっとうにごめんなさい。キュンキュンしたと言ってもらえて嬉しいです。そう言ってもらえた私が嬉しすぎてしにそうです（笑）本当にありがとうございます。 (2020年4月6日 19時) (レス) id: 6a9dbedc74 (このIDを非表示/違反報告)
なつみ(プロフ) - 更新首を長くして待ってました。流星くんバージョンも是非書いて頂きたいです。続編宜しくお願い致します。 (2019年10月21日 23時) (レス) id: b3e8ac68c7 (このIDを非表示/違反報告)
まお(プロフ) - もうキュンキュンして死にそうです (2019年10月3日 6時) (レス) id: 082e554ec7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：つき | 作成日時：2019年9月15日 22時
