【 p.62 】 ページ12
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真希「なんか勘違いされてへん？」
しげの隣に座って言うと、情けない声で「されてんなあ…」と彼が呟いた。
恋する男ってこんなに情けないもんなん？なんて心の中で毒吐きながら、Aちゃんを追いかけて行った藤井くんを横目で見る。
真希「藤井くん、追いかけた」
『………』
真希「しげの好きな子、Aちゃんやろ？」
『……ん』
少しの沈黙を流して、頷いた。
私の誕生日前日、終わり際に今と同じ質問をしたけど、しげは曖昧な表情をして濁した。
だから、今みたいにしっかり答えられたって事はしげの中でAちゃんへの想いが固まった証拠。
でも、藤井くんの存在に結構やられてるんやろな〜この男は。
真希「好きなんかな？藤井くんのこと」
少しいじったろ、って思ってしげに問い掛けるけどまた沈黙。
Aちゃん以外のみんなは二人が両片想いしてることに気付いてんで。
Aちゃんもあんたのこと好きやからしっかりせえや、とは言わんけど。
そんな事はつゆ知らず、あの二人はすれ違ってますけど！
多分、私がこの中の誰よりも早く二人の事に気付いたなんて、絶対知らんやろなー。くっついた時にネタバラシでもしよっかなー、なんて考えていると。
『渡さへんよ、流星にも誰にも』
近くにいても聞こえるか聞こえないか、っていう小さな声だけど、その声に熱を感じた。
一時期は私のことが好きやと思ってたけど、ただの勘違い。私としげの勘違い。お互いに距離が近すぎたから、そう錯覚しただけ。
悔しいけど、しげは私の時にそんなん言うてくれへんかったし、そんながっついて来る事もなかった。
真希「初恋は叶わないって言葉を覆してな」
『はあ？初恋？』
真希「さて〜！問題は藤井くんか！Aちゃんが振ったら私のもんにしよっかな〜」
『別れたてホヤホヤやろ、おまえ』
真希「別れて結構スッキリした。スッキリしたら藤井くんがカッコ良く見え過ぎてしゃあないねん、Aちゃんが羨ましい。」
『肉食か。本気なん？』
さあ？と濁して、菜月ちゃんと望が仲良さげに海でじゃれあっているのを見つめる。
あそこがくっつくのも時間の問題なんやろな。初対面の私でも分かるで、菜月ちゃんが望の事好きなん。
とりあえず今は……
真希「Aちゃんのこと、追いかけてこい」
カッコつけてみるか。
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なつみ(プロフ) - 楽しみに待っておりました。更新とても嬉しかったです。ありがとうございました。 (2020年4月7日 20時) (
レス) id: d3080f9a44 (このIDを非表示/違反報告)
つき(プロフ) - なつみさん» 大変長らくお待たせ致しました…。果たしてまだ読んで頂けているのか、定かではないですけれども、いっときでも待ち侘びいて頂けて光栄です。返信も遅くなってごめんなさい。流星くん目線で何か書けたらなあ、と思っていたので、検討させて頂きます！ (2020年4月6日 19時) (レス) id: 6a9dbedc74 (このIDを非表示/違反報告)
つき(プロフ) - まおさん» 返信遅くなってしまい、ほんっっとうにごめんなさい。キュンキュンしたと言ってもらえて嬉しいです。そう言ってもらえた私が嬉しすぎてしにそうです（笑）本当にありがとうございます。 (2020年4月6日 19時) (レス) id: 6a9dbedc74 (このIDを非表示/違反報告)
なつみ(プロフ) - 更新首を長くして待ってました。流星くんバージョンも是非書いて頂きたいです。続編宜しくお願い致します。 (2019年10月21日 23時) (レス) id: b3e8ac68c7 (このIDを非表示/違反報告)
まお(プロフ) - もうキュンキュンして死にそうです (2019年10月3日 6時) (レス) id: 082e554ec7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つき | 作成日時：2019年9月15日 22時
