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【 p.8 】 ページ8

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『なんか、ほんま申し訳なくてさ〜。酔った勢いとは言え、色々一方的に話してもうて、』







そう言う重岡くんの表情はかなり申し訳なさそう。


でも、あれは私から重岡くんに声を掛けに行ったし。どちらかと言えば、私の方こそ色々聞かせてもらっちゃって申し訳ないというか。


そんなことを重岡くんに伝えると、マジか。と小さく声を漏らした。







「え、ごめん、なんか変な事言った?」


『いや、ちゃうちゃう。俺が勝手に話し始めたのに片岡が申し訳なく思うって、なんか、ええ子やなって』


「なによ、悪い子に見えてた?」


『見えた!』


「ねえ!」


『うそやって!ごめんごめん』







重岡くんが饒舌だからか、会話が途切れることはなく、ポンポン次の話題へと移っていく。



ご飯も美味しく頂けて、ミルクティーを飲んでいると、重岡くんが「ちょっと、聞いてもいい?」と新たな話題を切り出した。







「もちろん、なんでも話は聞きますとも」


『片岡はさ、……あ、ごめん。ちょっと待ってな』


「あ、うん。全然ここで出ても大丈夫!」







わざわざ外に出るのも、席を外すのも大変だろう。


そう思って、重岡くんの電話に耳を傾けない前提で言うと彼は「ありがとう」と言って、その場で電話に出た。



耳を傾けないつもりだった。店内のお洒落な曲に耳を傾けて、ミルクティーを飲んでボーッとしているつもりだった。


けど、私に聞こえてきた内容が驚かずいられないもので、思わず「ん?!」と声が漏れてしまった。







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『わかった、今日の夜行くから。ああ。泊まらへんよ。…え?いや、帰るから』


『デート?…その話はまた後でな。今ちょっと忙しいねん。おお。じゃあな』







………え?彼女?









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作者名:つき | 作成日時:2019年7月22日 19時

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