【 p.18 】 ページ18
.
『なあ、片岡って彼氏おんの?』
ミルクティーを待っている間、重岡くんはサラリと私にとってはダメージがでかい質問を落とした。
「えーーっと、居ない…ですね」
『へー、そうなんや』
……あれ?想像と違うぞ。
真希とか、私が今まで出会ってきた友人で私の彼氏の有無を確認してきた子は「居ない」って答えると超オーバーリアクションをかましてくるのに、
…………あれ?重岡くん、興味ないのに質問してきた?
『どんな人を好きになってきたん?』
「どんな人?…あ、それこそ!淳太さんみたいな人が小説に出てきたことあるんだけど、私はその人もすごい好きだったなぁ」
『え?ちょっと待って?』
最初、あんな興味なさそうに返事をしてきていた重岡くんが食いついた。
ちょっと待って?と言うから、うん?と私が問い掛けると、彼は無言で私をマジマジと見た。
『俺、今まで片岡の事を相当恋愛経験豊富なヤツやって思ってたけど、』
「う、うん」
『………初恋も、まだ?』
答えたくなかったから答えなくてもええから!と事前に言ってから、そう私に問いかけた重岡くん。
その言葉に静かに頷くと、彼は“えっ”とだいぶ衝撃を受けたような声を出し、私から目を逸らさない。
さすがに、マジマジと見られたら照れくさくなる。
淳太さん、早くミルクティーを持って来てくれないかな…早く来てください、お願いします……!
心底そう願ってると、階段を上ってくる足音が聞こえてきて、やった!と心の中でガッツポーズをした。
.
淳太「お待たせ致しました。ミルクティーとサービスのチーズケーキです」
本当、ナイスタイミングだ。
.
368人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:つき | 作成日時:2019年7月22日 19時