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講義が終わった後、大学近くのカフェで重岡くんとの関係性や知り合い方を大まかに真希に説明した。


ホント大まかだから伝わってない部分も多々あるけれど、重岡くんの個人情報を私がポンポン流すのも違うし。大まかぐらいが丁度いいはず。







真希「要はその複雑な恋愛?をしてる人の相談にAが乗ってるってこと?」


「そう!今のところ何も出来てないけど、まずはあの人に第一ミッションをクリアしてもらわないとなんだ」


真希「第一ミッション?」






ちゃんと一途に想ってる人がいるなら、今の彼女とはバイバイする。というのが、重岡くんの第一ミッションだ。


一向に進展は聞かされてないけれど、きっと上手くいってる…はず。






「第一ミッション!ちなみにさ、私が最近読んだ恋愛小説の話をしたいんだけど、いい?」






恋愛小説、と偽って軽く重岡くんについてのアドバイスを恋愛経験が豊富そうな真希にもらう作戦。






「まだ最後まで読んでないんだけどね。主人公にはずーっと昔から好きな人がいて、でもその人にはもう恋人がいるから、主人公は好きでもない人を恋人にしちゃったの」


真希「好きな人と仲良くしても、相手の恋人に怪しまれへんように?」


「そう!さすが、恋愛経験豊富だね」


真希「えへへ、私は少女漫画で生きてきたからそういう展開も割と好きやねん」


「少女漫画ってそういう展開があるの?」


真希「同じじゃないけど、近しい展開はね!」






そうか、それなら私は恋愛小説じゃなくて少女漫画を読めば重岡くんに少しは良いアドバイスが出来る…?






真希「でも、そういう手の恋愛は物語ならハッピーエンドやけど現実はバッドエンドよな」






えっ?


思わず声に出してしまった心の声を聞いた真希がそこから更に続けた。






真希「昔から好きなんやろ?でもその人には恋人がおる。要はその好きな人は主人公の事、眼中にないってのが現実あるあるな気する」


「が、眼中にない………」


真希「分からんけどな?昔から一緒におってそういう展開にならへんかったんやもん。無理そう」







確かに、と真希に思わず共感してしまった。


これは結構…というか思っていた以上に厳しい状況だ。









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作者名:つき | 作成日時:2019年7月22日 19時

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