優しい少年と個性【ヒロアカ】 (ページ8)

今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:4,511 hit

助けること=善意ページ8

『朧…無理させちゃってごめんね。
　まだ力も十分溜まってないのに無理矢理…』

【えへへ大丈夫だよ！
　あんなメカくらい平気だもん】

えらいー？

うん、とっても偉いよ。

滑らかな毛並みに指を滑らせると心が落ち着く。
朧も気持ちよさそうに目を細めた。

『1週間後に通知が届くんだ。
　いまからドキドキしちゃうよ』

【結月は合格なのっ朧が知ってるもん】

『ふふふっくすぐったいよ』

誰かを助けることで幸せを守れる気がした。

大切な人を待つ誰かの思いを守れた気がした。

『僕のやっていることは小さくても、どこかで誰かが笑ってくれればそれでいい。

　もっと沢山の笑顔を守るためにも、僕は頼れる存在でいなくちゃならない。だから…

　これからも宜しくね朧』

優しい微笑みは朧にはくすぐったかった。

大きく頷いて頬を舐めればほら、結月も困った顔をして、でも楽しそうに笑う。

【(朧はね、結月が笑顔ならそれでいいの)】

それ以外はね＿おまけ＿なの

【結月の笑ったかお朧だいすき！】

絶対きっと確実に……結月は合格してるもんね！

ふわふわの尻尾を揺らしながら得意気に言い切る朧と、そんな朧を見て愛おしさに頬を緩める結月。

ふたりの間には、確かな安らぎがあったように見えた。