検索窓
今日:10 hit、昨日:22 hit、合計:162,544 hit

92 ページ43

「私は音がうるさいから怒っているんじゃないんです」

医者がそれ注意しないでどうするの…と少し思ったが、スルーしておこう

「折角完治寸前まできているのに、なぜそう体に負荷をかけることをするんですか。退院したくないんですか?」

「うっ…別にそういう訳ではないですが…ごもっともです…」

「分かればいいんです。まぁ、ここまで日常生活が送れれば今週中にも退院してよさそうですね。」

「え?こ、今週中!?そ、そそそそんな急に言われても」

「じゃ、明日また退院日程について話にきますね。それから無理がない範囲で動いてください。」

先生が出ていくと同時にピシャッと病室の扉が閉まる

「急に退院だなんて…これからのこと考えてないや」
組織メンバーじゃなくなった今、私の手元に残るものはなにもない。
無職、貯金ゼロ、行く当てなし

気持ちが絶望のどん底に落ちていると

トントントン

「失礼します、包帯を変えに来ました〜」
と、私の病院内での唯一の癒しの声が聞こえ、顔をあげる

「香山さん〜〜」

「ありゃ、Aちゃん泣きそうな顔してどうしたの?」

「実は…」
と、落ち込んでいる理由を一通り香山さんに話す

私が入院している間、この白衣の天使こと香山さんが包帯を変えてくれるため、かなり仲良しになった。色々と話を聞いてくれるお姉さんで、暇な時は大体香山さんを捕まえて女子トークしている。

あ、もちろん組織のことは話してはいないけどね。

「けど純粋に病院から出られること嬉しくないの?あ、包帯キツかったら言ってね」

「はーい。でも本当に今やりたいことも行くあてもなくて…どうすればいいですかね?」

半泣きになりながら問いかける

「行くあてならあるじゃない。あのよくお見舞いに来てくれる金髪イケメンくん。前名前聞いたのよね〜、あむろさん?だっけ?」

「金髪イケメン…あむろ…あぁ!安室さんです」

降谷さん、ここで安室って名乗ってるのか…この時点でトリプルフェイスとかすご
私がボロ出ないように頑張ろ…

「安室さんね、看護師の間でカッコイイ〜って話題になってるのよ?いいわね〜Aちゃんあんなにカッコイイ彼氏さんが毎日のようにお見舞い来てくれて」

さすが安室さんだな〜と思いながら聞いていたが

「ん?え、彼氏?安室さんが??いやちがいますよ!」

「あれ?彼氏さんじゃないの?」

「違いますよ〜あんな完璧な人、私なんか釣り合わないですし、お見舞いだって同情してくれてるだけです…」

93→←91



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (81 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
318人がお気に入り
設定タグ:名探偵コナン , 黒の組織 , 安室透   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

iwa(プロフ) - お話惹かれてます。でも、あー救済じゃないのが切ないです。読みふけってますが救済ルートもほしい。 (2019年11月28日 16時) (レス) id: d46b647962 (このIDを非表示/違反報告)
砂糖菓子 - お話大好きです!!好きすぎて夜中まで起きてずっと読んでました!忙しいとは思いますが、お話の続き楽しみに待っています〜! (2019年1月5日 11時) (レス) id: 895cf97eb9 (このIDを非表示/違反報告)
rrrr(プロフ) - 早く続きが見たいです! (2018年9月4日 19時) (レス) id: 4886ac9ef5 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:アプリコット | 作成日時:2018年8月3日 10時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。