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「こりゃぁうちのガードマンが失礼な対応をしましたね。ですがね、そちらさんの700万円分の未払いのせいなんですわ。いつになったら返してくれるのやら、ねぇ?」
ボスがそういうと、ガードマン達はこちらに銃を構え出す。
なぜこうも私が組織の取引の時は、ハズレくじばかりを引くのだろう?
そんなことを思いつつ、私もジンも武器を捨て、手を上げる
「そのまま大人しくしてくれたら命は助けてあげますよ。さぁそのアタッシュケース中の金を頂こうじゃないか」
男は私たちに銃を向け、ジンが持ってきたアタッシュケースに手を伸ばす
そして、あと少しで手が届くとき
バーンッ
「ウッ!!」
銃声が響き渡り、赤い血しぶきが飛んだのが見えた。
そして倉庫内のブレーカーが落ちる。
これが合図だ
私とジンは武器が入ったアタッシュケースを持ち出すと、倉庫から急いで脱出した。
「キャンティ、コルン撃て」
「あいよ!もう待ちくたびれちまったよ!」
ジンからの指示が下りると、倉庫内から銃声音が響いた。
私は出てきた倉庫を振り返ると、商人のボスが血まみれで出てきた。
「お、おめぇら、このままじゃ済まさねぇからな!!だが、金はしっかり貰ったぜ!ハッハッハ」
「ミモザ、走るぞ」
狂った男を見ていると、ジンにそう声をかけられ倉庫街の路地を走る。
すると、後ろから"ドーンッ"と随分激しい音が聞こえた
「爆発?」
「アタッシュケースの中に詰め込んでいたのさ。だぎ、あいつは中身を金だと勘違いして嬉しそうに抱えていたんだクックッ」
やっぱこいつ性格悪いな...と、ジンの性格の悪さを再確認する。
そのまま私達はウォッカが待つ車へと向かった。
だが
[遠くからサイレン音が聞こえるよ?!ジン!どうすればいいんだい!]
とキャンティの慌てた声が無線に入った
[私も聞こえるわ。ジン、早くでた方がいいわ]
ベルモットからも入る
「妙に鼻がいい奴らだな...ウォッカ早急に車を回せ。てめぇらもここからズラかるぞ」
ジンはそう命令をだすと
[敵の数、足りない。5人、消えた]
コルンがそうつぶやくのが聞こえた
「そいつらは見つけ次第殺せ。どうせ犬の音を聞いて逃げているだろう」
ジンはそう伝え、無線を切る
「お前は俺の傍から離れるな」
「わかったわ」
すると、路地の方からバタバタと足音が聞こえた。
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iwa(プロフ) - お話惹かれてます。でも、あー救済じゃないのが切ないです。読みふけってますが救済ルートもほしい。 (2019年11月28日 16時) (レス) id: d46b647962 (このIDを非表示/違反報告)
砂糖菓子 - お話大好きです!!好きすぎて夜中まで起きてずっと読んでました!忙しいとは思いますが、お話の続き楽しみに待っています〜! (2019年1月5日 11時) (レス) id: 895cf97eb9 (このIDを非表示/違反報告)
rrrr(プロフ) - 早く続きが見たいです! (2018年9月4日 19時) (レス) id: 4886ac9ef5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アプリコット | 作成日時:2018年8月3日 10時