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そして現在に至るわけ。
「そういえばそういう約束でしたね。けど、僕は連絡をしなかったこと以外にも怒っています。何かわかりますか?」
「他に?なんだろ...ジンから連絡が入ったのを黙ってたこととか?」
「それはそれで後で詳しく聞きます。はぁ、分かってないみたいですね...とりあえず早く上がってください」
バーボンはそう言い、リビングの方へと行ってしまった。
急いで靴をしまい、後を追いかける。
ここに来てから毎日思うが、バーボンの家はかなり広い。
そりゃ都内の一等地にあるマンションだもんなぁ...
1人で住むのにはかなり勿体ない家だ。
そして家具も必要最低限しかないため、広さが更に目立つ。
リビングに入ると
「そこに座ってください」
と、言われ大人しくソファーに座る。
すると、右脚を持たれ靴下を脱がされた
「はぁ...やっぱり。無茶苦茶ですね」
「いやぁ...別にバイクで少し出かけるだけだか
らいいかなぁと」
バーボンが指摘しているのは私が適当に貼っていたテーピングの事だ。
歩行をする分には全く痛みはないが、足を曲げたり走ったりするとまだケガの痛みが走る。
けれど、テーピングの知識などさっぱり無いため私は痛むところに適当に巻き付けていた。
その無茶苦茶なテーピングをバーボンは剥がすと、慣れた手つきで丁寧に巻いてくれる。
「本当に器用だね。ありがと」
「これで大丈夫です。ネットでも検索すれば出てくるんですから、きちんとした処置をしてください」
「はーい」
「さ、夕飯を作っておきましたから食べましょう」
「いい匂いしてると思った!手伝います!」
バーボンとの生活は最初こそ不安だったが、何せ彼は組織の任務もあれば、公安としての仕事もある。
そして当の私も近頃は頻繁に外出をしており、こうして家に2人揃うこと自体がレアなのだ。
「僕もさっき帰ってきたばかりなので、簡単なものしか出来てませんがどうぞ」
「毎日毎日美味しいお料理ありがとうございます!降谷様」
「様つけるのはやめろ、気持ち悪い」
あ、降谷さん部分でてきた
「すみませんー、けどバーボンも忙しいでしょ?そんな毎日ごはん作らなくてもいいよ」
「だが作らなかったらお前飢え死にするだろ」
「いやしないし。料理作るし」
「言っておくが、包丁は人を殺すものじゃないからな」
「ねぇ、馬鹿にしすぎ!」
一年前まで私のことを敵として見ていたくせに、最近ちょいちょい馬鹿にしてくる降谷零の取り扱いがわからない
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iwa(プロフ) - お話惹かれてます。でも、あー救済じゃないのが切ないです。読みふけってますが救済ルートもほしい。 (2019年11月28日 16時) (レス) id: d46b647962 (このIDを非表示/違反報告)
砂糖菓子 - お話大好きです!!好きすぎて夜中まで起きてずっと読んでました!忙しいとは思いますが、お話の続き楽しみに待っています〜! (2019年1月5日 11時) (レス) id: 895cf97eb9 (このIDを非表示/違反報告)
rrrr(プロフ) - 早く続きが見たいです! (2018年9月4日 19時) (レス) id: 4886ac9ef5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アプリコット | 作成日時:2018年8月3日 10時