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「そんな睨まないでください。あなたとスコッチの関係はなんとなく勘づいています。だから家に立ち入りしたことあるのではと思っただけです。あなたをここまで連れてきたのもそれが理由です。」
私はその言葉に驚く。
勘づいていたこともそうだが、バーボンがそこまで考えていることにも驚いた。
「...そうなのね。...合鍵ならもってるわ、ついてきて。」
少し前にスコッチから好きに使ってくれと渡された合鍵を握りしめ、私はバーボンとマンションへと入った。
エレベーターに乗り込むと車の中では感じなかった静けさが漂った。その沈黙が耐えられなくなり、私は口を開いた
「ねぇ...私とスコッチの関係はいつ気がついたの?」
「ずっと仲は思っていましたからね、そういう関係になってもおかしくはないと思っていましたよ。まぁそれに気がついたのは最近ですがね」
バーボンがそう言い終わるとエレベーターの扉がひらいた。
そして、スコッチの家のドアを開け中にはいる。
「やっぱり家にはいないようだな」
バーボンは家の奥へと足を運んだ。
私は家にいることを少し期待していたが、いなかったことに少し落ち込んだ。
そして、バーボンの方へと向かった。
バーボンは手がかりをさがしているのか、棚や机に置かれてある書類や本に目を通していた
「これもちがうか...あいつ一体どうする気なんだ...」
私が近くにいることに気が付かないくらい彼は真剣に手がかりを探していた。
バーボンも本当に景光のことを心配してるのね...
そんな彼の姿を見て、手がかりを探そうと書類を持った時に、写真みたいなものが落ちた。
落ちた写真を拾い上げ、見てみると
ヒゲもなく今より少し若い姿をした景光と、小学生くらいだと思われる女の子が仲良くピースしている写真だった。
女の子をよく見てみると笑い方や目が景光に似ている
「景光の妹...?」
ぽつりと声に出る。
すると、手に持っていた写真が上に取り上げられる。
後ろを振り向くと、睨みつけるようにこちらを見るバーボンの姿があった。
「今なんと言いましたか?」
「え?」
「この写真を見て今なんといいましたか?」
彼は私の前にさっきの写真を突きつけた。
「景光の妹って...あ、」
やらかした地雷踏んだと自分を責め、思わずマヌケな声がでる
「ミモザ...あなたこそスコッチ、いや景光のどこまで知っているのですか?」
鬼のような血相をして、じりじりとバーボンが迫ってくる。
「えーと...」
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iwa(プロフ) - お話惹かれてます。でも、あー救済じゃないのが切ないです。読みふけってますが救済ルートもほしい。 (2019年11月28日 16時) (レス) id: d46b647962 (このIDを非表示/違反報告)
砂糖菓子 - お話大好きです!!好きすぎて夜中まで起きてずっと読んでました!忙しいとは思いますが、お話の続き楽しみに待っています〜! (2019年1月5日 11時) (レス) id: 895cf97eb9 (このIDを非表示/違反報告)
rrrr(プロフ) - 早く続きが見たいです! (2018年9月4日 19時) (レス) id: 4886ac9ef5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アプリコット | 作成日時:2018年8月3日 10時