あいくるしいということ。３

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あっという間にミミちゃんが寝る時間になって、
スンチョルが寝かせに寝室に向かった頃
ジョンハンさんと、ジフンさんと私。３人が残された。



「…で、ジフナ〜。結婚生活はどうなんだよ〜」
「どうって…。まあ、普通だよ。」
「ふつー？普通って。幸せって事か〜。はは」

少し目がトロンとしたジョンハンさんが
自慰気味に笑った。
そうか…。ジフンさん結婚してるんだもんね


「お前は？結婚とか彼女とか。どうなんだよ」
「ないよ。」


え？
ジョンハンさんって彼女とかいないんだ。
こんなに容姿が端麗で、男らしい感じで…。
それなのに世の女性が放っておくなんて。


「好きな女は居るけど叶わない恋だから。」


そんな切ない事言うんだけど。

それなのに、笑って言うんだ。物凄くサラッと。



「あ〜。ちくしょう！こんなモヤモヤすんだったら嫌われとけば良かったな〜なんか最低な事してさ。無理矢理にキスするとか。それ以上の事とか」


「…どうしてですか？ジョンハンさん。その人の事が好きなんですよね？それなのに、叶わないとか、嫌われたいとか…。」

切ないよ。そんな風に言うのは。


「うーん。」

ビールの缶に僅かに残っていた少量のそれを
一気に飲み干した。

テーブルに置いた時の、カンって音が
やけに乾いて聞こえる。



「好きな女は死んで。それからそいつには好きな奴がいて、俺はもう一生そいつの1番にはなれない。」


、、、、え？
ジョンハンさんの好きな人。亡くなっているの？


「だったら、普通なんていう残酷な感情じゃなくて。
極端だけど、殺 したい位に憎まれたかった。何かそいつの中で、俺が存在したかった。」




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