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『父上おはよー』
「おはようアオイ」
『騰おはよー』
「おはようございます姫」
『ばあやおはよー』
「おはようございます姫様」
こうやっていつも皆んなのところを回って挨拶してるの
身支度を整えないで。でも小さい時からやってる習慣だからばあやも女官達もなにも言わない。
「?殿、何か良いことがありましたか?」
「うふん♡わかりますか?夢を見たんです」
「夢、?」
「アオイがまだ小さかった頃、、、」
『ちーちーうーえー!!びゃぁー!!!』
「おやおや、また落っこちたのですか」
『馬怖い!!!うわーん!!!』
馬術を教えてから一ヶ月。そろそろ馬に乗れても良い頃だと思うのですが、、、、。剣術もできなく弓術もできない。才がないのですかねぇ、、。
そんなこんなで訓練続きだったある日
「アオイの額が熱い、、?騰!騰!」
「何でしょう殿!?」
「アオイが熱を出しました!すぐに女官に」
「ははっ」
「落ち着いてくると思いますよ。それにしても王騎将軍姫様に無理させすぎではございませぬか?」
「私が?」
「姫様が自分の身を守れるようになるのはご立派ですが無理なさっていると思います」
確かに無理をさせすぎたのかも知れません。私はアオイが自分の身を守れるようにするために様々な訓練をしてきたつもりでしたが、アオイにとってそれは重荷になってしまっていたのですね。
人には得手不得手がありますもんね。それに彼女は芸術の才があります。きっと、その気になれば軍師にだってなれます。
彼女のやりたいことをさせましょう。でもせめて馬くらい乗れてほしいものです。
「懐かしいですねぇ」
「姫様、今は体調も良いですしね」
「よく熱を出しますからこっちは気が気ではありませんねぇ」
「同感です」
「姫様への心配は絶えませんね」
『父上ごはんー』
「はいはい、今行きますよ」
「殿も本当嬉しそうで何よりです」
「生き生きしてるわよね」
だが、迫り来る超国軍に気付く余地もなかったのである
『父上、やっぱり行くの?』
「ここは私の出番とやらです」
『なんだか嫌な予感がするの。行かないで、、、』
「戦は常に嫌な予感しかしません。そんな中で私達は生きているのです。仕方ありません」
『じゃあ、あたしも連れて行ってよ』
「危ないですよ。ましてや王騎の娘。貴方まで命が狙われます」
『むぅ、勝手についてくから!!!』
「いけません」
『あたしの好きにするもん!!』
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作者名:アオイ | 作成日時:2022年6月26日 8時