BTS DREAM【男主】 (ページ13)

今日:2 hit、昨日:6 hit、合計:65,166 hit

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2 COOL 4 SKOOL

制作途中のファーストシングルアルバム。

ユンギヒョンの力を振り絞った結果が詰まってる。

もちろん僕たちもダンスも歌もラップも精一杯やった。

でもやっぱり楽曲の基盤のメロディを作り上げるユンギヒョンの存在は大きい。負担も不安も。

デビューの準備は今すぐにスタートを切れる状態。

梅雨真っ只中の6/13にMcountdwonでデビュー。

ショーケースはその前日。なんとかアートホールで。

デビューするという未知を目の前に僕たちは大きな恐怖と不安を抱えている。

そのせいで、最近のダンスレッスンはメンバーが少しピリピリしている気がした。

その空気を察してかソンドゥク先生が優しい。
異様だ。

今日もユンギヒョンの作業室に毛布とぬいぐるみを持って行く。

あれ以来、作業室でユンギヒョンが帰るまで寝て待って、一緒に宿舎に帰るようになった。

会話はあまり無い。でもそれがすごく安心する。

「…ナキル」

今日は違うみたいだ。

「はい」

「デビューは不安か？」

「はい。だから今日もちゃんとたくさん練習しました。気がまぎれるように、考えないように。」

多分、僕を気遣う体裁のユンギヒョンが一番、今、不安なんだろう。

「ステージで失敗しないために普通は練習するんじゃねえの」

カラカラと小さく苦笑いが聞こえた。
座ってこちらを見ないまま。
パソコンの光に飲み込まれてヒョンがどこか行っちゃいそうだ。

やだな。

「…ヒョン。僕、ヒョンのラップ、ヒョンの曲、好きです。痛い位にまっすぐで、伝われ、って感じで。」

「なに、当たり前だろ。天才が作ってんだ。」

「はい、知ってます」

デビューは傷つきに行くようなもの。
愛してくれる人もいるだろうけど、愛してくれない人の方がはるかに多いから。

それでも、僕達の音楽に共感して応援してくれる人を、愛して音楽をして生きていきたい。

デメリットがあるとわかってて飛び込む。

批判されるほどの話題性があれば、華のうちだ。

「ただヒョンの魅力で僕が霞まないか心配です」

「最もな意見だな。こればっかりはすまんね」

「はは」

僕の視界が不安定だ

練習したし色々考えてたら眠くなってきた。

ヒョンと話してると軽口しか出ないし。

「ヒョンが気づいてないだけで、ヒョンは自信過剰なくらいでいいんですよ…」

「はいはい。寝ろ、ナキル」

「ネ…」

ヒョンを繋ぎ止める言葉をあげられたかな。