サツキbirthday ページ8
in9区アジト noside
桃｢おはようー！！起きてー！！｣
黄｢え、なに、え？｣
桃｢ハイハイ起きて起きてー？｣
コタロウが寝起きのサツキを無理やり引っ張って洗面所に連れていき、そのまま強引に顔を洗わせる。
黄｢んぷっ！？｣
桃｢はーい、タオルで丁寧に拭こうね｣
黄｢ちょ、見えな、｣
タオルで顔を抑えたまま、手を引くコタロウ。やっとタオルが外されると、サツキの前にはミナトが手にヘアアイロンを、リョウガが手に服を持って立っていた。
黄｢え、なに、うわっ！｣
緑｢大人しくして。火傷すんで｣
赤｢やっぱサツキはこの服かな！｣
訳の分からないまま着替えさせられ、髪をセットされ、完璧な姿ができる。ついでにメイクもされた。
桃｢じゃ、行こっか！｣
黄｢えっ、ほんとに何？｣
サツキの言葉を無視して3人はサツキをリビングに連れていく。
ガチャ
黄｢えっ……！｣
飾り付けられた部屋、大きなホールケーキ、テーブルに並ぶご馳走、……つまみ食いをしている年長組。
桃｢こらー！！何してんの！？｣
紫｢つい｣
青｢俺らが作ったんだからいいじゃん｣
緑｢いいわけないやん｣
赤｢ボスとキヨハルって、料理出来たんだ｣
紫｢どういう意味や｣
騒がしくなる5人に置いてけぼりのサツキ。何も理解出来ていない様子だ。
黄｢え、え？え？｣
紫｢え、まだ分かってないん？｣
青｢察し悪すぎ｣
目を白黒させるサツキに苦笑いする2人。ケイイチロウが息を吸い込む。
青｢せーのっ｣
青・桃・緑・赤・紫
｢サツキ！誕生日おめでとうー！！｣
サツキの目が見開かれ、頬に涙がつたう。ギョッとした目で見られている事も気づかずにサツキは指で涙を拭う。
黄｢えへへ、うれし、すぎて。っ、ありがとう、｣
そう言ってサツキは幸せそうな笑顔を浮かべた。
桃｢びっくりした〜！泣かないで〜！！｣
緑｢泣きやみや、メイク崩れる｣
紫｢料理冷めんうちに食べよ｣
青｢無くなるよ｣
赤｢いやつまみ食いすんな｣
また騒ぎ始めるメンバーを見ながらサツキはぽつりと呟いた。
黄｢僕はきっと、この瞬間、世界で1番幸せだ｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 24人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：珠乃 | 作成日時：2021年5月4日 19時
