コックさん♀と剣士さん♂【ONE PIECE】 (ページ14)

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No.14 たまにはアピールされてみよう【前編】ページ14

ある日の船の中____
食器を一枚一枚丁寧に拭きながらふと、青い海と高く澄んだ空を、キッチンの窓から眺める。

『__今日はいい天気...』

見慣れたこの景色。ちなみに私は快晴が好きだ。理由は...綺麗だから、だった気がする。

けれど一時期、嫌いだったこともあるような....？
その後___どうして好きになったんだっけ。

首を捻りつつ、キッチンから出て風にあたりに行く。

『.......』

サアッ....

手すりから身を乗り出すと、思ったより風が強い。

相変わらず空は真っ青。
船から見下ろす波は静かで、カームベルトの時を思い出す。
流石にあんなに凪いではいないけど。

『......フフッ』

あの時は必死だったなぁと､思わず思い出し笑い。

顔に張り付く髪を手で払いながら、のんびりと日向ぼっこ。たまには優雅に過ごすのも悪くない。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ゾ「おいコック」

『....』

珍しく、名を呼んでくるゾロに目を見開きながら振り向き、少しだけ期待する。
何に期待してるのか自分でもわからないまま。

ゾ「酒くれ」

『....💢』

そうだった。コイツは酒酒うるさい野郎だった。
__何故かその要求に、ガッカリしながら、
...ソッポ向いてやるもんね...何て子供っぽい考えが浮かぶ。別にやらないけど。

『.....自分でとってくればいいじゃん。飲み過ぎんなよ？』

ゾ「....」

前に補充したばっかりだし、コイツに多少飲ませても大丈夫だろ。

サア__

風が穏やかに吹いている。

ゾ「_____おう」

ぽんぽん

ゾ「ありがとう」

タッタッタ...
ゆったりとした歩調で、アイツが去っていく。

『...』

・・・

『....〜ッ！！』

....ッマリモのくせにマリモのくせに...ガキみたいに必ず迷子になるくせにっ....

『____くそっ...』

ヘナヘナと弱々しく悪態をついて、美しい景色を眺める。

“心臓が飛び出しそう”...何て大袈裟な表現が似合うぐらい私の中で暴れているこの感情を..私は理解したくない。

「ありがとう」

頭撫でるの(それ)は、反則でしょーが....

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