那須くんは恋が苦手。 (ページ11)

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__ 朝ページ11

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大昇｛ごめん、今日体調悪くて学校休む (＞＜) )

A｛了解～！お大事に！ )

『んー、今日は1人で登校かー』

少し早めに目が覚めた私は大昇のそんなメッセージを見ながら、ベッドでゴロゴロ。

『ちょっと早く行ってみよっかな』

いつもは結構人が集まってる時間帯に行くから、
たまには人の少ない時間帯に行ってみるのもありだな、といつもより1時間早い時間から準備を始める。

母「あれ、今日早くない？」

『うん、大昇が体調悪いらしくて
たまには早く行こうかなー、って思って』

父「いい心がけだな」

『まぁ今日だけだけど笑』

いつもはあまり会話ができない両親と
いつもより多めに会話をしながら朝ごはんを食べる。

いつもは８時に家を出るけど、今日は30分早い7時半に家を出る。

『いってきまーす』

ドアを開けると、いつもより涼しい風が頬を撫でる。

1人で歩く道はとても寂しく、長く感じる。
大昇の存在って大きいんだなって実感。

1人音楽を聴きながら30分くらい歩くと学校に着いた。

いつもより生徒の数は少なくて、いつも騒がしい校舎はシン…と静まり返っている。

いつもは気にならない

自分の足音とか、

息する音とか。

教室の空いた窓から微かに聞こえる

本のページをめくる音とか。

……那須くんだ。

こんな、早くからいるんだ。

_ｶﾞﾗｯ

『お、おはよう、那須くん』

そう声をかけても反応がない。

やっぱり那須くんは人に興味が無いのかな。

なんて思って席に着く。

_ｶﾁｯｶﾁｯｶﾁｯ……

規則的に聞こえる時計の秒針の音。

チラッと那須くんを見ると
イヤホンを付けて真剣に本を読んでいる。

あぁ、イヤホンをしてたから反応が無かったのか。

そう理解すると同時に、
慣れない事をした疲れからか、私は眠りについていた。

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【那須side 】

ある程度本を読み進めたところで
一休みと伸びをする。

「うわっ」

誰もいないと思っていた教室。

隣を見ると岩橋さんが寝ていた。

イヤホンを取るとさっきまで聴いてた曲が
小さく流れる。

「 …はぁ」

岩橋さんは調子狂うことばっかする

俺に声かけてくる奴なんていないのに。

……岩橋さんを " あの人 " と重ねてしまう。

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