前世の記憶 (ページ5)

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５鳴り響く悲しみページ5

猫娘が帰ってから暫く手掛かりとなるものだけでも片っ端から探し続けた、しかし…何の手掛かりらしき物が見付からなかった、その後、オババ達と再開し妖怪横丁へ戻った

砂「貴重な時間が無駄になってしまったのう…」

子「鬼太郎、すまんのう…」

他「っ…」

皆して気の毒そうな顔をしていた、それでも僕には落ち込んでいる暇が無かった

鬼「…仕方ないさ、奴が現れるまで何か作戦を立てておこう」

猫「作戦？」

カ「もしかして…今から考えるようなのか？」

ア「ええ～、アタイ…もう疲れたよ…」

作戦と言う言葉に興味を示す者、面倒くさそうにしている者等、反応は様々だった、出来れば今の内に作戦を立てたいと考えていた

鬼「作戦なら明日にでも立てようと思う、それとオババ、この娘の事なんだけど…」

砂「んっ、何じゃ？」

鬼「この娘の看病、僕がしても良いかな？」

砂「…ああ、それなら頼むよ！宜しくのう」

鬼「はい！」

猫「…」

僕とオババのやり取りに猫娘はムスッとしていたが、なるべく気にしないようにした、暫く妖怪アパートで話をした後、女の子を抱き抱えながらゲゲゲハウスに帰った

～

帰ってからすぐに布団に寝かせ付けた

チャポチャポ…

濡れたタオルの絞る音がまるで悲しそうに泣いているかのように聞こえてきた

鬼「…」

絞り終えた後、女の子の額の上に静かにのせた

目「鬼太郎や」

鬼「…っ！何ですか？父さん」

目「お前…この娘の事、見覚えがあるんじゃろ？」

鬼「えっ！？そっ、それは…」

父さんの言葉に何も言えず、黙るしか無かった、でも…正直に言った方が良いのだろうか？そんな思いでいると父さんから意外な言葉が出て来た

目「実はな、ワシも…鬼太郎と同じ気持ちなんじゃよ」

鬼「僕と、同じ気持ち…？」

目「…Aに似ておると思わんか？」

鬼「っ！！父さんも、そう思っていたんですか？」

目「っ…」

目が見開いた時、父さんは小さく頷いた

鬼「…この娘の事は全然知らないけど、何故かこの娘とAが重なって見えてしまうんです…何処か懐かしくて…だから…」

ポロッ…

目「鬼太郎…」

まだ幼い頃…Aを失った事による絶望感が今だに心に突き刺さっていた、それだけでなく、Aの命を意図も簡単に奪った者に強い怒りをも抱いていた、だから誓ったんだ、必ず敵を打つと…