450、チビなのバレた、バレてたえーん ページ1
エ「…はっ！
ルーク先輩のペースに流されてたけど
そんなことよりオーディションの話！」
デ「そうだった！ハント先輩、
僕たち「VDC」のオーディション
申し込みをしたいんですが！」
ル「おっと失礼。
話が脱線するのは私の悪いクセだ。
キミたちは……」
と続けて、
エースとデュースの
寮、クラス、出席番号、身長を
ペラペラと言い当てた。
ル「そして同じく1-A
オンボロ寮所属のヒト属
全長148cmの
AAくんと、
体長約70cmの魔物、
グリムくんだね」
デ「どうして僕たちの
クラスと出席番号を！？」
エ「それどころかなんで身長まで！？」
「やばい、チビなのばれた……」
グ「おまえがちいさいのは
とっくにバレてんだゾ」
グリムにトドメを刺された…
最近はグリムが冷たい。
抱っこした時に
目線が低いんだって言われた…
ル「フフフ。狩人として
学園の生徒の種族と全長くらい
把握しておかないとね。
いざという時に、困るだろう？」
「いざ…？」
変な人すぎる…
初対面のルーク先輩目の前に
いるのが辛くなって
エースとデュースの
後ろへ異動。
ルーク先輩はちらっと
目を細めて私を見て、ふふっと笑った。
ル「意思表明さえしてくれれば
特に申し込み用紙などは必要ないよ。
3日後の放課後、
ポムフィオーレのボールルームで
オーディションを行う。
忘れずに来てくれたまえ」
みんなが返事した頃。
レ「おい、いつまで俺の席の周りで
チョロチョロする気だ。
さっさと散れ」
そっか、レオナ先輩もいたんだった…
存在忘れててごめんなさいと
心の中で謝る。
ルーク先輩はそんなレオナ先輩を
オーディションに参加しないかと
迷いもなく誘った…
もしかしてこの人話聞いてない？
レ「そんなお遊戯会、誰が出るか。
しかもあの口うるせぇ
ヴィルがいるんだろ。
絶対にお断りだ」
ル「都会的な美を持つヴィルと
野性的な美を持つレオナくん。
2人が共に歌い踊る様はさぞ美しいだろう。
趣が異なる美の競演、
実にトレヴィアンだね！」
さっきから言ってる
ビルって人の名前だよね？
やけに発音いいのなんでだろうか？
私の頭にはハテナがいっぱい浮かぶ。
かあく
レ「本当に他人の話を聞く気が
微塵もねぇなコイツ」
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作者名：小桜華撫 | 作成日時：2023年7月21日 1時
