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23話 ページ23
＿cino* side
Aさんと家の周辺を散歩することになった。
こうやってのんびり歩くのええな〜なんて思いながらこの時間を堪能していると、ふと思い出す。
今はこうして楽しく過ごしているけれど、所詮ぬいぐるみと人間。
どう頑張ってもAさんと同じ人間にはなれないし、いつかはお別れの時が来てしまうだろう。
そう考えると、なんか、
『どうかしました？』
立ち止まってしまっていたからか、Aさんに声をかけられる。
ci*「いや、なんか急に……寂しいなって」
先程まで考えていたことをついポロリと零す。
『え？』
ci*「……ごめんなさい、変なこと言いましたね！忘れてください」
『チーノさん、？』
ci*「ほら！そろそいい時間ですし帰りましょう！」
そんなこと考えても仕方がない、と頭を振る。
今この時を、Aさんとの時間を楽しもうと思い、Aさんの手を引いて歩き出した。
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作者名：豆大福 | 作成日時：2021年8月13日 17時
