【ハイキュー】飛雄にとって、私は邪魔ですか？

14、友人と王様 ページ14

月島side


昨日の、小柳の事が頭から離れないまま次の日になった。

こんな事、普段ないのにね。

山口との会話もろくに続かなかった。山口も、昨日の事が心配なんだと思う。


僕も、少しは心配してる。





朝練の雰囲気は最悪で、あんまり集中出来なかった。

朝練が少し早めに終わり、山口と教室に向かっていた。


山｢…小柳さん、大丈夫…じゃないよね、きっと｣

月｢…分かんない｣


教室にある程度の人数が登校してきた頃、小柳も来た。

その目には、光なんて無く、疲れ切っていた。


貴｢…おはよ、月島、山口｣


月｢…また何かあったの？｣


別に、大丈夫だよ！と、また仮面を被りだした小柳。

もう、その仮面は僕じゃ外せない気がした。


固く、完璧に作られている仮面。

それは、自分を殺すのがうますぎる…哀しい合図。


この仮面を取れるのは…僕が知っている中じゃ、一人しか居ない。


そんなことばっかりを考えていると、いつの間にかお昼の時間になっていて。

山｢小柳さんも、一緒に食べない？｣

貴｢いいの？ありがとう！久しぶりだよ…誰かとご飯食べれるの…！｣


…小柳、気付いてないみたいだけど、影山がドアのところから見てるよ。

…でも、僕は思った以上にひねくれてるらしい。


言ってあげないよ。


小柳を虐めたいわけじゃない。影山に苦しさを少しでも味あわせたいだけ。

苦しくなるかどうかは別だけど。



なんで、こうなるまで気づいてあげられなかったんだよ影山。

まるで周りが見えてない…




王様に逆戻りだね。王様。

15、大王と迎え→←13、孤独と叫喚

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す