【ハイキュー】及川様は告らせたい

6、水族館を満喫したい ページ6

貴｢これは……凄いですね｣

大きな水槽の中を自由に泳いでいる魚達を見て、感心の声を上げた。


及｢だよね〜、いつ来てもなんか癒されるね、水族館｣

貴｢アニマルセラピーならぬ、フィッシュセラピーですね｣



珍しく冗談を言って笑う凜についつい及川は見惚れてしまった。


そして、同時に…

初水族館の凜になら、知識で負けないのでは！？という、くだらない事を考え始めた。


及｢有馬って、魚には詳しいの？｣

貴｢どうでしょうか…人並みには知っていますが、専門家ではないので詳しいことまでは分かりません｣


及(よしきた)


自分が一枚上手だと信じ切った及川は、魚の説明を始めようとした。



及｢有馬、あの赤褐色の魚の名前なんだと思う？？｣


魚については少々詳しい及川、凜にクイズ形式で出した。

難しいので答えられないはず、と思っている。









が、


貴｢ハチジョウアカムツですか｣


及(えぇーー！？分かっちゃうのぉー！？

有名ではないと思うんだけどなー！？)



普通に答えられて驚きを隠す及川。


及｢じゃ、じゃああれは？あの細いヤツ｣

貴｢テンジクタチですか？歯が鋭いので気を付けて下さい｣


どうしても上に出られない及川。

やはり、知識面で凜に叶うものは青葉城西高校には居ないだろう。


でも、ここで諦めないという謎の負けず嫌いを発揮。

次のコーナーでもまた言い始めた。


及｢あれはなんてやつだと思う？｣

及川が指さしたのは、1度は聞いたことあるであろう魚。だか、及川には自信があった。


貴｢ナポレオンフィッシュですね｣


及(はい残念ー！！及川さんの時代ktkr！

残念ながらこの魚の正式名称は〜)


貴｢正式名称はメガネモチノウオ、ですよね｣


及｢…うん、正解！

(人並みってなんだろう…？)｣




結果、及川のまけ。

理由、知識じゃやはり敵わなかったから。









川魚のコーナーにて、



貴｢主将ばかり出してもつまらないので、次は私が出しますね｣


普通に水族館を満喫してる凜に対し、及川はぐったりしていた。


及｢…コイ？……にしては小さいね｣


貴｢惜しかったですね、確かにコイ科です。




名前は、オイカワですよ｣




不覚にも、珍しく苗字を呼ばれたような気がしてキュンとした及川であった。

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