支え合って【雪男】

二歩進んで一歩下がる【黒】 ページ1

黒side





朝起きたとき視界が揺れた気がした。





「ぉっと……」







これは紛れもなく貧血だ。







今日は新曲の振り付けと、少クラの撮影がある。






貧血って、薬何飲めばいいんだろう







とりあえず頭痛もするし鎮痛剤飲むか。








よし、じゃあ行くか。








「いける。がんばろう」







自分で声に出して気合を入れる。







デビューしたてで休んでられない







新曲の振り付けを入れるのは、スケジュール的に







今日の一回しかない。







俺にはは進む選択しかないから









目眩や頭痛と闘いながら用意したせいで







思ったより時間がかかってしまった。







急いで行かなきゃ。









稽古場着いたのはいいものの、







目眩がだんだんと吐き気に変わっていった。







吐きそうではないけど気持ち悪い。








鏡は見てないけどきっと顔も青白いだろう。








ガチャ、「おはようございます。」







阿部「あっ、目黒おはよ」






宮舘「おはよう」








幸いなことにまだ稽古場にはダテ様とあべちゃんしか








いなかった。








俺もストレッチしておこう。








そう思いしゃがんだ。







あっそういえば、水持ってくるの忘れてた。








買いに行こう。







この時吐き気と闘っていたから、立ち眩みが起きることを、すっかり忘れていた。








くらっ 「おっと…大丈夫…？」






立ち眩みが起き目の前が真っ暗になった時に







誰かが支えてくれた。







向井「大丈夫？めめ」







「大丈夫。ちょっと引っ掛かっただけ」







向井「ほんまに？絶対体調悪いやろ」






「本当に大丈夫だよ康二」







向井「そう、、それならいいけど」








康二はあんまり納得行ってなかったけど、







何とかごまかせた。







とりあえず水買いに行こう。






今度はゆっくり丁寧に起き上がったおかげで





耐えれるぐらいの立ちくらみだった。








自販機ってこんな遠かったっけ。







すごい遠く感じる。







目の前が揺れてる。








「やばいっ…はぁ…倒れる……」







ここで倒れたら迷惑だ。







そう思い、トイレへ駆け込んだ。







個室のドアを閉めドアにもたれて






ずるずると座り込む。









「はぁ…っ……ぁ…痛いっ……」








気持ち程度だった頭痛もグルグルしていた目眩も







だんだん悪化している。








手も痺れてきたし、目の前も暗くなってきた。








「誰かっ……助け…てっ…」

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