私に恋した恋柱に恋をしました。【甘露寺蜜璃】

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｢あれー、Aちゃ〜ん？｣






私、甘露寺蜜璃は、Aちゃんがさっきお館様に任務の報告をするため、本部に来ていたと聞き、屋敷中を探し回っていた。







「どこにいるのー？」







机の下、布団の中を覗いても、どこにもいない。


今日は早めに終わらせるってAちゃんが言ってたから、私もそうしたのに。







ふらふらと屋敷内をさまよっていると、前から無一郎くんが歩いてきた。









「あっ、無一郎くん！！Aちゃんを探しているんだけど、何処にも居ないの！見てない？」




「さっき胡蝶さんと屋敷出てたよ。何処に行ったかは知らないけど」




「しのぶちゃんと……？」





そう一言言い残して去っていく無一郎くん。


Aちゃんとしのぶちゃんって、結構仲が良いものね。何処に行ったのかしら……？




ここで首を捻っていても仕方ない、と思い、取り敢えず屋敷の外に出てみる。


まだ遠くへは行ってない筈よね。





街まで少し歩き、甘味処、簪屋、雑貨屋……色々な店が建ち並ぶこの通りを、行く宛てもなくぶらついてみる。





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