95's

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私の休日の朝は
インターホンの音から始まった。

重い体をゆっくりと起こし、
再び鳴る音の方へと足を歩かせていく。




大事な休日にも関わらず
私の家に押しかけてくる人なんて
だいたい絞られるけど。

鍵のロックをカチャリと外し
ドアを開ければ眩しい朝の光と共に
見慣れた姿があった。




『…なに』

JS「A、30分で支度して。」

『はっ、なんで』

JS「どうせ暇してたでしょ。だから外に連れてってあげようとしてるの。」




そうニコリと笑うジス。
手には車の鍵を持っていて
遠出でもするのかと
行き先を聞いたけど秘密の一点張り。




JS「とりあえず早くして」


拒否権なしですか…




『分かったよ…もう、』

JS「A」

『なに！』

JS「可愛い格好してきてね」

『……がんばる』




下で待ってるから。と言い残し
エントランスに戻っていくの姿を見送って
ドアをゆっくり閉めた。

しかし、可愛い格好って…

基本仕事ではパンツが多いし
スカートなんて…クローゼットの中にあったかな。




『これでいっか』




結局クローゼットの奥から見つけた
薄紫のシフォンワンピースを身につけた。

髪も巻きたいけどストレートにして
化粧も簡単に済ませた。

気づいたらもうとっくに30分以上経ってるし。




ジス怒ると怖いからなぁ…
と焦りを抱えバタバタと
階段を駆け下りた。

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