自然教室編Part18 ページ29
翌日。目覚めると私は自分の部屋の布団へと寝かされていた。
確か、昨日は座敷牢の前で眠ったような…?誰かが運んでくれたのか?
私は蒾様のことを思いだす。今日が処刑を行うと言っていた日…
まずい。早く行かなければ蒾様がっ!
私が部屋を飛び出そうとすると、父上の家臣の一人が私を止めた。
『何をするのっ!?行かせて頂戴!!』
家臣「貴女様のお父上の命令により、ここで見張らせてもらいます!貴女様はここから一歩も出るなと!」
何よそれ。腹が立つ…
どうしても行かなければならない。行きたい…
この者は、私の邪魔をする…邪魔…ジャマヲ…
『ここを通せ。』
冷淡な声で言い放った。
家臣「どうぞ…お通りください…」
あれ?なんか通しくれた?なぜだろう?まぁ良しとして…。
私は蒾様がいるであろう場所へと駆けていった。
それは、彼と出会った場所である神社。
父上は、神社を潰すと言っていたし、処刑場にするなら効率がいいその場所にするはずた。
神社に着くと、大勢の人たちがいた。
村人1「何事だー?」
村人2「なんか、処刑するだとさーんと…黒咲姫をたぶらかした悪神の、、」
案の定、ここに蒾様がいるらしい。
私は人を押しのけていき、人だかりの最前列へと行った。
神社の周りには、クワやナタを持った屈強な男達。
その神社の前には、縄でぐるぐるに縛られた蒾様…なんとなく弱っているように見える。
彼の隣に憎き父上と…知らない男がいた。
その男は、陰陽師が着てるような着物を着ていた。何者かは分からないが、嫌な感じだ。
今、私が蒾様を助けようとあの中へ飛び込んでも、屈強な男達に抑えられるだけ…。
何か手を考えないと…と、私が考え込んでいる内に、父上が何か喋りだした。
父上「皆のものーっ!今から、我が愛しい娘である黒咲姫をたぶらかしたこの悪神の処刑を開始するっ」
父上の愛しい娘と言った所に、少し吐き気がした。嘘ばかり言って…
蒾「それ、嘘ばかりじゃないですか。」
蒾様が私が思った同じことを言った。
すると、父上はそんな彼を鋭い眼光で睨みつけ、馬鹿にしたように笑った。
父上「この悪神、中々の強者でしてなぁ…巷で噂のこの方に手伝ってもらう。」
??「ご紹介、ありがとうございます。私、陰陽師の滋岳山人と申します。」
そう言って、嘘くさいお辞儀をした。今の時代に…陰陽師なんていたの?
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さき松(クロサ)(プロフ) - 柊マイン☆さん» ありがとうございます! (2018年7月9日 6時) (レス) id: b72d099556 (このIDを非表示/違反報告)
柊マイン☆(プロフ) - 本編も番外編も大好きてす!これからも頑張って下さい! (2018年7月9日 6時) (レス) id: 92b51d1345 (このIDを非表示/違反報告)
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