第22話 ページ23
『そ、そうだね…奏汰くんに会うのは、なんだか久しぶりかも』
｢Aは"はくじょう"です、まえはぼくをみつけるいちばんのりはAだったのに｣
『…えぇ、手厳しいなぁ、奏汰くんは…
ちょっと人目を避けたかったから、噴水広場を通るのを控えてただけだよ』
このままだとびしょ濡れになることは免れ得ないので、一応弁解はしておくことにした。
｢あぁ、"こうていさん"のことですね〜?
べつにいいですよ、ぼくはこころがひろいのでぜんぜんきにしません…♪｣
そう微笑みながも、彼はどこか不服そうな顔をして僕に水飛沫を飛ばしてくる。
…このままだと、やっぱり全身びしょびしょで教室に向かうことになりそうだ。
｢ぼくはここでぷかぷかしてるときが"しあわせ"です…♪
だからAも、ぷかぷかしたらいいとおもいます…♪｣
『…ふふ、奏汰くんらしいね』
僕が奏汰くんを見て笑うと、奏汰くんも同じように笑顔を向けた。
｢やっぱり、Aは"えがお"のほうが"すてき"です｣
『え?』
｢さっきまで、"くらいかお"をしていたので｣
『…奏汰くん…気にしてくれてたの?』
｢とうぜんです、ぼくはAの"ともだち"ですよ。
それに……"どこかのだれか"さんとおなじことばをつかうのは"いや"ですけど…
ぼくもAの"ふぁん"ですから…♪｣
『!』
｢"たいせつなひと"にはいつでも"えがお"でいてほしいんです。
それは、"れい"たちも"おなじ"ですよ｣
奏汰くんが目を瞠る僕を真っ直ぐに見つめるから、
彼の神秘的な青が、不釣り合いな僕の瞳の中で揺れる。
｢あなたの"みぎめ"はふかい"うみ"のいろ…
あなたの"ひだりめ"はみなそこでかがやく"たからもの"…
どっちもAの"いちぶ"です。
ぼくはAが"だいすき"ですよ…♪｣
＊
✁ ✃ ✁ ✃ ✁ ✃ ✁ ✃
『(……ありがとう、奏汰くん。僕はちゃんと、心を決めたよ)』
僕は自分の決心を、判断を信じる。それこそ、僕のためだと言い切る英智くんのように。
決して間違ってはいないと、信じたい。
*
『……宗くん、今日手芸部に行ってもいいかな』
｢あぁ…構わないが、急にどうしたのかね?昨日まであんなに頑なだったというのに｣
『宗くんお願いがあるんだ。…ふふ、ここでは言えない、秘密の話だよ』
｢……?｣
＊
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作者(プロフ) - すみません手違いで以前頂いたコメントへの返信を消してしまいました、、すみませんでした…! (2017年5月22日 20時) (
レス) id: f51b0c6802 (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - 栗さん» コメントありがとうございます。そう言って頂けるととてもやる気が出ます…!更新頑張ります (2017年5月21日 10時) (レス) id: f51b0c6802 (このIDを非表示/違反報告)
栗 - え…神ってる…え…やばい…まず設定からして最高すぎるし、えーちがめっちゃファンで言ったらヤンデレみたいなのらまじで最高です。神です天才なんですか天才すぎます。これからも頑張って下さい！！！！！続き楽しみにしてます！！！！ (2017年5月21日 4時) (レス) id: 057c14ed72 (このIDを非表示/違反報告)
英智君尊いよぉぉぉぉ(((殴 - そうかここが桃源郷か…(翻訳 とっても面白いです!!!更新待ってます♪) うん。どんな翻訳だよ… (2017年5月19日 15時) (レス) id: 2f00a5668f (このIDを非表示/違反報告)
涙(プロフ) - この作品見た瞬間お気に入り登録しちゃいました！ storyが自分的に好きなので無理せずに更新頑張ってください (2017年5月18日 22時) (レス) id: 7d3153bea9 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2017年5月17日 23時
