・ ページ27
…
目が覚めたら、タクシーの中だった。
窓から見える景色はきらきらと街灯が綺麗で、
もう一度眠りにつこうとしたら
私の頭の左側が載っているものが呼吸をしているのに気づいて見上げてみるとセフン君。
「あっ！ごめ…」
頭をあげようとしたら大きな手のひらに
抑えられてそれを阻まれた。そしていつものウザったい彼とは思えないくらい静か。
「セフン君？」
「なんすか。」
「このタクシーはどこに向かってるのかな。」
「俺んち。」
「え？」
ちょっと待ってチャニョルは？
なんでふたりきりなの？
あれれ、ほんとに私の家からはほど遠い道走ってるよこれ。
ねえ、首元からいい匂いするんですけど…そんなことどうでもいいけどさ！
したい質問がありすぎて、
ありえない近さにもくらくらして。
少しその顔を見上げると、いつものふざけたことばっかり言ってくる彼にはとても見えなくて
私は気が動転して視線の合わせ方も忘れたみたい。
「どうしたの？せんぱい。」
「いや、別になにも…」
覗き込んでくる顔が別人のように色っぽく見えて、
血色のいい唇に腹が立つ。
なんでもない、きっと。
酔っぱらってるからこういう風に見えるだけだもん。アルコールが血流を良くしてるだけで、
セフン君のせいでどきどきしてるんじゃない。
でもなんでかその綺麗な顔と目を合わせるのが
どうしても難しい。
こんなの、体調が悪いか、セフン君のことが好きな人みたい。
「やっと意識してくれた？」
「えっ、そんなことな…」
「目を合わせるのもどきどきする？
ほんとに言いたいこと、忘れちゃうでしょ？
くらくらして、息すんのがキツいでしょ？」
ゆらゆらと真っ黒な瞳が近づいて、
彼の言うとおり、めまいがして息がしづらい。
案外まつげ長いんだなぁって気をそらさないと
どうにかなりそうで。
「何、言ってるの…？」
「俺の、ヌナへの症状。」
…To be continued
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 443人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ねこたん(プロフ) - 初めまして！コメント失礼します！このお話読ませてもらってます✨応援してます！ (2021年11月11日 20時) (
レス) @page6 id: d1f46be94a (このIDを非表示/違反報告)
myuu.(プロフ) - 情景が頭に浮かんでほんときゅんきゅんしながら読ませていただきました！ミンソクさんのお話だいすきです。。。続き楽しみに待ってます\ / (2018年4月27日 0時) (レス) id: c71548e679 (このIDを非表示/違反報告)
きら(プロフ) - まどさん» 私もギョンスペンなんです！だからちょっとギョンスの回、力入ってます(笑)そんなふうに喜んでもらえて良かったです！コメントをパワーに頑張ります！ (2018年3月8日 0時) (レス) id: 1af2ef9880 (このIDを非表示/違反報告)
まど - すっごく面白いです！メンバーそれぞれの色が違ってめっちゃきゅんとします。。。！ギョンスペンなのでギョンスの回では素敵すぎて叫びました笑更新頑張ってください！ (2018年3月7日 19時) (レス) id: 348d09fd4a (このIDを非表示/違反報告)
きら(プロフ) - ヨルヨルさん» はじめまして！うわーありがとうございます！お察しの通り短編とか言いつつ、まとめて長編って感じの作品になってます(笑)更新頑張ります！ (2018年3月7日 0時) (レス) id: 1af2ef9880 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きら | 作成日時：2018年2月27日 0時
