『湯船』CHANYEOL ページ1
･･･
お風呂を上がってほんの1時間くらいたった頃、
ガッチャガッチャと乱雑に鍵を開ける音がして
そしてばーんとドアがひらいた。
「A、ただいま！」
【注1】彼氏ではありません。
私ものんきに大型犬のような彼におかえりー、といつものように返事を返すと、長い長い腕がぐるりと私の首元に回って、A〜、と甘い声でゆるゆると絡んでくる。
【注2】嘘じゃあありません。彼氏じゃないんです。
くふふ、と後頭部に押し当てられている喉仏が
楽しそうに笑うと首元に回した腕を緩めた。
そして、私のかき混ぜる小鍋の匂いをすーんと嗅いで、嬉しそうに私に向かって微笑むとチーゲ、キムチチーゲとぐらぐら揺れながら奥の部屋にネクタイを緩めながら消えていった。
「なんなんだろ、この関係。」
私の呟きはぽとりと、暖かく静かにチゲに落ちた。
真っ白のシャツでチゲをよそおうとするから、
こら、と咎めて彼の大きな体に私のエプロンを着せた。ちっちぇ、Aのエプロン。っていひひと笑う彼にお玉を渡して、私は次にお風呂の準備をする。
【問1】あなたはなぜ彼のお風呂を用意しているの？
うーむ、難問だ。
さっとシャワーで浴槽を流して、蛇口を捻り
湯気の立つ、彼のための温かなお湯をそこに注ぎ込む。そしてぼーっとその湯の柱を眺めた。
眺めていれば、その答えがちょっとはわかる気がしたから。
「やっぱり、わかんなかった。」
ざっと撒いたラベンダーのバスソルトは
湯気で湿った私の頬を優しく撫でて慰めた。
･･･
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ねこたん(プロフ) - 初めまして！コメント失礼します！このお話読ませてもらってます✨応援してます！ (2021年11月11日 20時) (
レス) @page6 id: d1f46be94a (このIDを非表示/違反報告)
myuu.(プロフ) - 情景が頭に浮かんでほんときゅんきゅんしながら読ませていただきました！ミンソクさんのお話だいすきです。。。続き楽しみに待ってます\ / (2018年4月27日 0時) (レス) id: c71548e679 (このIDを非表示/違反報告)
きら(プロフ) - まどさん» 私もギョンスペンなんです！だからちょっとギョンスの回、力入ってます(笑)そんなふうに喜んでもらえて良かったです！コメントをパワーに頑張ります！ (2018年3月8日 0時) (レス) id: 1af2ef9880 (このIDを非表示/違反報告)
まど - すっごく面白いです！メンバーそれぞれの色が違ってめっちゃきゅんとします。。。！ギョンスペンなのでギョンスの回では素敵すぎて叫びました笑更新頑張ってください！ (2018年3月7日 19時) (レス) id: 348d09fd4a (このIDを非表示/違反報告)
きら(プロフ) - ヨルヨルさん» はじめまして！うわーありがとうございます！お察しの通り短編とか言いつつ、まとめて長編って感じの作品になってます(笑)更新頑張ります！ (2018年3月7日 0時) (レス) id: 1af2ef9880 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きら | 作成日時：2018年2月27日 0時
