惨め ページ21
仕事を始めてもう4年が経とうとしていたときのこと
「川西さん、これどうだっけ！？」
「川西さん、帰ってきたとこ申し訳ないんだけどこれ手伝って欲しくて…」
「川西さーん！」
『はーい、今行きます！！』
私は、結構順調に仕事には取り組めてた
「川西さんって、彼氏いるんですか？？」
『えっ……あー…うん。いるよ』
「えっっっっマジですか！？！！」
「彼氏…………………」
「あー今複数人の心折っちゃいました……え、てかそんなのどうでもよくていつからですか！？」
『え、えっと…高校三年生の時だね』
「へぇ…………じゃあ、もうすぐ結婚ですか？」
『……い、一応そういう話は出てるんだけど…』
「わー！じゃあ式には呼んでくださいね♪」
「ショックすぎる………」
『…今日も、会いに行く予定なんだ』
「え、仕事終わってからですか！？」
「遅くなりそうですけど」
『相手の誕生日だから…本当は行けない予定だったんだけど、早めにあがらせてもらえることになって』
「お土産話楽しみにしときます〜♡」
『な、何も無いよ！』
浮かれてた
サプライズで会いに行けば、どれだけ喜んでくれるだろうって考えてた
結婚の話も、進んでて
あんな式場がいいね、何色のドレスが良いかななんて話もしてた
遠距離でも、大丈夫だと思ってた
ｶﾞﾁｬｯ
寝てるかな…
ｷﾞｨｯ 『ハッピーバースデー！！』
目の前の状況が、理解できなかったの
「！？A…！？！！な、何で」
「？誰？？」
『………こっちの、セリフなんやけど』
「ち、違う…！これは、」
『これは、何？』
「…っお、お前のせいでもあるんやで…！！ずっと弟と仕事ばっかやって…！！！」
「ああ、彼女？来ないって言ってたやん」
「黙っとけって…！」
…何か、もう
『私が、全部悪かったの？』ﾎﾟﾛｯ
「っそ、やなくて……」
『もう、連絡してこないで』
「！ご、誤解やねん！！俺はほんまにAのことっ」
『…これ以上惨めにさせんといてよ』
「っ！！」
ﾊﾞﾀﾝｯ
『……う……ぅあ…………』
着信:2件
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 479人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はるさめ | 作成日時：2024年3月21日 15時
