第1章 ページ3
私の名前…?
ごめんね。分からないんだ。
小さい時は名前で呼ばれてた。
でももう思い出せない。
だって今は番号で呼ばれるのになれてしまったから。
そう…8429って呼ばれるんだ。
ストヘルムのルスターに逆らったり、彼らの機嫌を損ねたりすると私達には罰が与えられる。
蹴 る、殴 るなどの暴 力は当たり前。
酷い時は喉を焼き潰される、いらない焼印を押される、タバコ、石炭を押し付けられる。
クスリだってやらされる時もある。
まぁ…私達は奴 隷だから仕方が無いのかな……。
日々、うめき声、叫び声、悶え苦しむ声、助けを求める声が飛び交う。
逆らえない。
逆らったら私も同じ目に合うから。
見ている事しか出来ない私は無力。
何も出来ない自分に反吐が出る。
昨日も今日も、きっと明日も明後日もこの地獄からは逃れられない。
私は役割を終えてルスター達の目をかいくぐって、人があまりいないところに出た。
そんな時門番のルスター達の話し声が聞こえてきた。
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作者名:芹那RaTe | 作成日時:2016年10月9日 0時