夢の足跡 18

背中を押すもの ページ34

「わぁ！だいぶ完成に近づいて来たねぇ」


橋本「みんな、ちょくちょくやりに行ってたもんね」


「ね、昨日の夕方来た時は、まだこっち半分埋まってなかったのに」


橋本「夜、人狼に出てないお姉さんメンバーで頑張ったんだって」


「すごぉい」


橋本「これだけ綺麗に作ってくれたから、私たちも丁寧に仕上げようね」


「うん、頑張る」


橋本「よし、じゃあ頑張ろ」


「おー！」




46時間テレビの中で行われてる企画。

まいまいの卒業を記念した黒板アート。

デザイン得意なメンバーが案を考えてくれて、メンバー全員で作ってきた。

これはそのまま、きっかけのMVになるみたい。

私も、出来る時に参加して作ってきたんだ。

今は最後の仕上げを、ななみんとやりに来た。




「ななみん、こんな感じでいいかな？」


橋本「うん、上手〜」


「ななみんも、いつになく真剣だったね」


橋本「結構集中しちゃった」


「まゆちゃんが、後ろから写真撮ってたよ」


橋本「え！全然気づかなかった」


「だろうね笑

全く気にする様子なかったもん」


橋本「Aは気づいてたの？」


「気づいてたっていうか、私が頼んだの。

ななみんの後ろ姿、綺麗だから写真に収めておいてって」


橋本「ねぇ、恥ずかしいじゃん」


「いいじゃん、めっちゃ綺麗だったんだから。

手洗ったら見せてもらうんだ〜」


橋本「もぅ、しょうがないなぁ…」


「私、あっち側も仕上げて来るね」


橋本「じゃ、私こっちやるわ」




どれくらい時間が経っただろう。

時を忘れて作業しちゃった。

ななみんなんか、いつになく真剣な表情をしてた。

あまりに綺麗で、写真に収めたい衝動を抑えることが出来なくなるくらいには。

集中の甲斐あって、残りもあと少し。

反対側から、黙々と仕上げること数分…






「できたぁ」


橋本「ん、こっちも完了」


「じゃあ、名前書いてスタジオ行こ」


橋本「A、どこに書く？」


「ここー」


橋本「ん、じゃあ隣に……ってて」


「大丈夫？腰痛む？」


橋本「ちょっとね…」


「じゃ、私もこっちに書く」


橋本「え、届くの？」


「それくらい、背伸びすればよゆーだからぁ」


橋本「…ありがとう」


「むぅ…もうすぐ抜かすもんねーだ！」


橋本「楽しみにしてる笑」




無事、仕上げは終了。

最後に自分の名前をななみんの隣に刻んで、スタジオに戻ります。

そろそろエンディングの時間だからね。

まいまい、喜んでくれるかなぁ…

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