少しばかり自信を持って ページ22
たかみなさんが卒業して数日後、時期は第8回選抜総選挙にさしかかろうとしていた。
今年も出馬させてもらう。
去年までとは違う自分。
どの順位でも、どのポジションでも自分は自分。
そう肯定できるようになってきたからこそ、勝負したかった。
今の私は、自信を持って白橋Aですと言える。
AKB48チームA、乃木坂46兼任の白橋Aですと。
強くなった自分を、見て欲しかった。
小嶋「A、衣装似合ってるねぇ」
「ありがとうございます…笑」
小嶋「ほーんと、ミニスカートすごい似合うよね。
陽菜が知りうる限り、1位2位を争うくらいだよ」
「こじはるさんに褒められると嬉しいです…！」
小嶋「だいぶ食べられるようになって来たんじゃない？」
「最近は割と、1人前完食できる日も増えてきました」
小嶋「だよね、今すっごくモデル体型だよ〜
いいんだよ、ゆっくり戻って来てるからね」
「良かったです…」
小嶋「無理して食べたりしてない？」
「今は割と…自分でコントロール出来てるので大丈夫です」
小嶋「ご飯を美味しく食べられるほど、幸せなことはないからね。
いいんだよ、人と比べなくても。
Aが美味しいって思えるものを、思えるだけ食べたら」
「ありがとうございます…！」
小嶋「確かに、表情も明るくなってきたもんね」
「ほんとですか？」
小嶋「うん、最近すっごい楽しそう」
「うん…最近久しぶりに、心から楽しい！って思えてます」
小嶋「いいこといいこと〜」
AKBさんの総選挙シングルの待ち時間。
こじはるさんと同じシーンだから、一緒に待機させてもらってるんだけど…
2人きりだから、こじはるさんがリアルな声を届けてくれた。
今回、衣装が生足にミニスカートだから。
これまでなら、体型が丸わかりで避けてた服。
今日は自信を持って着られている。
それを褒めてもらえたのは、やっぱり嬉しい。
小嶋「ちょっと吹っ切れた？」
「だいぶ吹っ切れました笑」
小嶋「うん、なんか一皮剥けた人の顔してる」
「えぇ、どんな顔か分からないけど嬉しいです」
小嶋「卒業発表してからのあっちゃんに似てるんだ。
アイドル楽しい、AKB大好き！って感じ」
まさか、こじはるさんにここまで褒めてもらえるとは…
滅多に褒めないわけじゃないけど、面と向かって言うことはなかなかないらしい。
嘘のないこじはるさんの言葉は、ストレートに胸に響く。
また少し、自信がついた気がする。
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作者名：しろりんご。
| 作成日時：2023年4月9日 18時
