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「優子さんが卒業して、自分の環境が大きく変わって。
物理的に頼れる存在がいなくなってしまったことはもちろん、比例して個人での責任も増えて。
自分が思ってる自分のキャパと、任される責任のギャップに戸惑っていました。
1人じゃ抱えきれないってなった時、たかみなさん言ってくれましたよね。
味方はたくさんいて、みんなその手を離したりしないから。
勇気をだして、自分から掴んでみようって。
ちょっとずつ勇気を出して変わっていって、そしたら優しい声がたくさんでした。
力強い手で、みんな支えてくれました。
それが、人を頼るってことなんだと、私は初めて実感した気がします。
信じることは裏切ることより難しいから。
それでも信じたってことは、相手にとって迷惑なんかじゃない。
自分を信じて頼ってもらえて、嬉しいんだってことを学びました。
たかみなさんが優しく、でも真っ直ぐに教えてくれたおかげです」
高橋「んーん…っ」
「AKBさんと兼任してから、もうすぐ4年が経とうとしてます。
最年少で加入させてもらって、不安いっぱいだった私にも、たくさん後輩が出来ました。
これからも後輩は増えると思います。
たかみなさんにはなれないけど、たかみなさんイズムは伝えられます。
たかみなさんって、こんな人だったんだよって話すことは出来る。
たかみなさんがこうやってたから、私も同じようにしようって背中で示すことは出来る。
たかみなさんが伝えてきてくれたことを、次の世代に繋ぐことは出来る。
私はこれからもアイドルを頑張るので、見てて欲しいです。
たかみなさんみたいに、後輩1人1人に寄り添える先輩になります。
グループと同じくらい、自分のことも大切にできる人になります。
もうちょっと時間がかかっちゃうかもしれないけれど、いつか自分のことも認められたらいいなって。
今は、そう思うことさえ出来ています。
それは、たかみなさんが私と真摯に向き合い続けて下さったおかげです。
本当に感謝の気持ちでいっぱいです」
高橋「うん…っ」
「10年間、本当にお疲れ様でした。
たくさんありがとうございました！
たかみなさんのことが、これからもずっと大好きです！」
高橋「A〜っ」
いつの間にか、見上げずとも目線が合うようになっていた。
それでも、抱き締めた背中は変わらず強くて。
これが、10年間グループを最前線で引っ張って来た人の背中。
温もりを忘れないように、ギュッと力を込めた。
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作者名：しろりんご。
| 作成日時：2023年4月9日 18時
