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やり合う魔性の女 ページ36

橋本side


「ななみーん」


橋本「あら、似合ってるじゃん」


「初めて袴なんて着たよ〜」


橋本「そうだよね、まだ中学生だもんね」


「ななみんの袴も可愛いね!」


橋本「A、設定見た?」


「見たよー、ななみんと一緒のシーンが多くて嬉しい!

こんなに2人のシーン多いの、もしかして初めてじゃない?

ツーショットってとこが良いよねぇ」


橋本「そうだね笑」


「袴可愛い、回ると柄が模様になって見える…」


橋本「可愛いのは分かったけど、あんまり回ると転ぶよー」


「はぁい」




ハルジオンが咲く頃のMVは、姉妹でペアになる。

私はAとペア。

エスっていう大正時代の姉妹関係を演じるらしい。

ちょっと秘密の関係だから、雰囲気が大切になるんだけど…

Aは至って通常運転…笑

いつも通り、ゆるりと笑ってる。

楽しそうに喋って、どんな風になるんだろうってワクワクして。

初めて着た見慣れない袴を、クルクルと翻してる。

至って普通の15歳。

この調子で、秘密の空気感なんて出るかしら…?






「ななみん…?」


橋本「んー?」


「こっち向いて」


橋本「おおっと…」


「近くてびっくりした?」


橋本「う、うん…びっくりした」


「今、Aがいつも通りすぎて、ドキドキできるかなって思ってたでしょ?」


橋本「え、すげぇ…」


「いつまでも子供だと思ってちゃダメだよ?

私だって、もう15歳なんだからね」


橋本「う、うん…」


「私も、やる時はやるんだからね?」


橋本「さすが魔性の女…」


「子供だって舐めてもらっちゃ困りますよ?」


橋本「はい…」




隣に座って喋ってたと思ったら、いきなり顔がグンと近づいた。

綺麗な鼻筋と切れ長の目が、もう目と鼻の先にある。

うるんだ瞳の上目遣いは、心臓に悪い。

いつの間にこんな技、身に着けたんだか…

侮ってた自分、浅はかすぎるな。




「いつの間にそんな技を身につけたの?って思ってる?」


橋本「え、いや……うん」


「へへーん、私の研究力を侮ってもらっちゃ困りますよ〜」


橋本「すいません…笑」


「秘密の関係って聞いて、ちゃんと準備してきたんだからね」


橋本「恐れ入りました…」




さすがは、うちのスーパーエース。

設定を聞いて、しっかり準備して来てたみたい。

しかも、心の中まで読み取れるというおまけ付きで。

まだまだちっちゃいイメージがあったけど、思ったより大人になるのは早いんだなと、勝手に母親目線…笑

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作者名:しろりんご。 | 作成日時:2023年3月28日 18時

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