検索窓
今日:2 hit、昨日:16 hit、合計:61,593 hit

人を頼って、信じること ページ23

まいまいの卒業発表の直後、14枚目シングルの選抜発表があった。

久しぶりのスタジオ発表。

バナナマンさんに見守られながらの発表は、やっぱり安心感が違う。

全員揃った状態で、3列目から名前を呼ばれていく。

今回は、本音をポロポロと零すメンバーが多かった。

まいまいがいなくなるということ、そして紅白に出たこと。

今年1年、更に飛躍しなければいけないプレッシャーを実感したからだろう。

それは私も例外ではない。

今、フロントのトップバッターでななみんが呼ばれた。

私は、まだ呼ばれていない。






__白橋 A






『Aちゃん、おめでとうございます』


「ありがとうございます」


『久しぶりのフロントですけど、どうですか?』


「うん…嬉しいです、やっぱり…ありがとうございます」




ななみんのシンメで、私の名前が呼ばれた。

久しぶりのフロント。

じっくりと心に落とし込んでもなお、嬉しいと思えている。

必要以上のプレッシャーは感じていなかった。

これは、ちょっと前進できた証だろうか。




『今、どんなことを思ってますか?』


「う〜ん……色々思うことはあるけど、ちょっと安心している自分がいます」


『安心…?』


「まいまいは卒業発表しちゃうし、寂しいんですけど。

やっぱり、すごく支えになってくれる存在だったので。

そういう意味の安心じゃなくて…

去年、初めて乃木坂として紅白に出させてもらって、神宮も成功して。

こう…いい調子で上って来てるなっていうのを、実感できました。

グループとして戦えるって思えたと言うか…

乃木坂らしさとはこれです!って言える武器がある安心。

私の中でも、背負って来たものがちょっと軽くなったというか…

うん…上から目線に感じちゃうかもしれないですけど。

成功体験が少し、自信に繋がったかなって思ってます」


『成功体験はね、すげー大事だよね。

何が大事かって、自分でこれは成功だって認めてあげられることだと思うよ。

これまでもさ、成功してきたことはあるわけじゃん?

それこそ、乃木坂に受かって、こんな最前線で活躍してさ。

そのこと自体が成功って考え方もあるわけでさ』


「うん、確かに…何を成功と思うかは自分次第ですもんね」




2作連続で、2列目を任せてもらった。

そこから見た景色。

前の人の背中、隣の人の支え。

味方がこんなにたくさんいる、1人で頑張らなくていい。

そう知ったことは、ものすごい大きな力になった。

・→←・



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (26 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
303人がお気に入り
設定タグ:乃木坂46 , AKB48 , アイドル
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:しろりんご。 | 作成日時:2023年3月28日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。