検索窓
今日:13 hit、昨日:18 hit、合計:61,534 hit

日向のような存在 ページ20

遂に、乃木坂にもこの日が来てしまった。

もうそんな時期なんだと、切なくもなる。

5年目に突入した。

この月日はみんなにとって平等なはずなのに。

きっと、それぞれの事情によって長さが違うのだろう。

あけましておめでとう、仕事始めだね。

あの時の笑顔は、もうない。






__私、深川麻衣は、乃木坂46を卒業します






1月7日。

ちょっと長めのお正月休みをもらい、今日から仕事始め。

みんなで乃木神社にお参りに行って、帰ってきた後。

立ち上がったのは、グループの精神的支柱。

真っ直ぐな瞳には、後悔の色など一切滲んでいなかった。




深川「今年はバスラが延期になっているので、ちょっといつになるかは…

はい、今まだ調整してる所なんですけど…

6月あたりに卒業コンサートをやらせてもらう予定で、今話し合ってます。

バスラにくっつけられたら、くっつけるそうです。

また詳しく決まったら、お知らせします。

だから、あと5ヶ月くらいかな?

みんなとたくさん思い出作れたら嬉しいです、よろしくお願いします!」




5ヶ月がどれほど短いか、私たちは知っている。

大切に過ごしていても、まるで一晩しか経っていないような刹那。

時が止められたらいいのにと、毎日葛藤しながら過ごすのだ。




衛藤「まいまい…」


深川「みさみさ…!」


衛藤「寂しいよ、まいまい…っ」


深川「うん、ごめんね…」


衛藤「でもさ、まいまいには幸せになって欲しいから。

寂しいけど、背中押すよ。

だからその代わり、絶対に夢を叶えて幸せになってね」


深川「うん、ありがとう」


橋本「まいまい、遂に言ったんだね」


深川「お陰様で…笑」


橋本「まいまいの決めたことなら応援する。

最後まで、いっぱい楽しもうね」


深川「ななみん…うん、楽しもうね」


橋本「うん…任せて」


深川「ななみんもね、自分のペースでね」


白石「まいまぁい…っ」


深川「まいや〜ん、泣かないでよぉ」


白石「寂しいよぉ」


深川「まいやんは、見かけによらず泣き虫だからね笑」


白石「だってぇ…寂しいんだもん」


深川「ありがとう、泣いてくれて」


白石「卒業までたくさん遊ぼう」


深川「もちろん!ご飯行こう!」




いつも冷静で、みんなを優しく包んでくれるお姉さんメンバー。

今日は、瞳を潤ませていた。

お姉さん達にとっても特別な存在だったんだ。

その支えは、あまりに太くて。

温かく優しい柱がなくなる日をイメージ出来なかった。

・→←・



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (26 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
303人がお気に入り
設定タグ:乃木坂46 , AKB48 , アイドル
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:しろりんご。 | 作成日時:2023年3月28日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。