殻を破った姿を見せたい ページ9
横山「おはようございます、チームAキャプテンの横山由依です。
えー、2月10日から5年半ぶりに、チームAが新公演を行うことになりました。
全部セットリストも一新ということでね、なかなか大変ですけど…
たかみなさんが抜けて、初めてのステージになります。
ほんまにたかみなさんは偉大やし、抜けた穴は大きいと思います。
それでも、たかみなさんがいなくなったからチームAはダメになった。
AKBはダメになったって言われたくないし、それは絶対ダメやと思うから。
たかみなさんも悲しいし、うちらだってめちゃくちゃ悔しいから。
そうならないように、個人個人が意識を高く持って頑張っていきましょう!
どうぞ、これからよろしくお願いします」
チームAに朗報があった。
年明け2月10日から、新公演をやらせてもらえることになった。
5年半ぶりの、完全新公演。
新体制になって初めての、大きな舞台だ。
たかみなさんがいなくなって、初めての劇場公演。
勝負はいつだって、突然やって来る。
新しいチームAを見せる機会だから。
満点の状態にしておきたいのは、当たり前のことだ。
横山「公演のタイトルは、M.Tに捧ぐです。
これは、高橋みなみのイニシャルです。
たかみなさんがいなくなった後、AKBはどうなるのか。
どんな姿を見せたい、または見せられるのか。
劇場公演で示すことに意義があります。
きっと、たかみなさんのファンの方も見に来て下さいます。
AKBの黄金期を応援して下さっていた方も、来て下さるかもしれません。
今のAKBを見せる足がかりだし、ここでファンの方の心を掴めなきゃいけないと思います。
みんなで意見を出し合って、高め合って。
先輩後輩とか、歴とか年齢とか関係なく、全員で良いものを作りたいです。
たかみなさんに見せても恥ずかしくない公演にしてきましょう」
新しくキャプテンになったのは、由依さん。
メンバー目線に立って、優しく引っ張ってくれるキャプテンだ。
着いていきたい。
私も、この公演のメンバーに入ってる。
それなりに後輩も出来た。
もう、先輩に頼ってばかりじゃいけない。
私だって、引っ張る側の人間になりつつあるはずだ。
遠慮して、殻を破れないんじゃ意味がない。
着いて来てって言っても、決して驕りではない立場にいる。
謙遜だけじゃ、成長に限界がある。
それじゃあ、たかみなさんに捧げられない。
私も成長しましたって、胸を張って言えるくらいにならないとダメなんだ。
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作者名:しろりんご。 | 作成日時:2023年3月28日 18時