夢の足跡 17 (ページ33)

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ポテンシャルの限界を超えてページ33

高橋side

プロデュース公演の3つ目、The アイドル公演が始まってます！

王道アイドルを選んで構成した、公演メンバー。

2月2日、ツインテールの日に設定したからね。

メンバーはもちろん、有無を言わさずツインテールです。

元からアイドル全開な子達だからね、そりゃあ優勝なんすよ。

可愛いが過ぎるのよ、我ながら天才だと思うわ。

『いやぁ、Aは天才だね。

顔も動きも格が違うもんなぁ』

高橋「そう、めっちゃアイドル。

どっから見てもアイドルなんよ。

乃木坂の時もすごいけど、AKB劇場でも映えるよなぁ…

何でしょう、テレビで見てるとものすごく遠く感じて。

劇場で見ると、手を伸ばせば触れられそうで。

けど、絶対に触れられないっていうか…」

『可愛いけど、可愛いだけじゃないんだよね。

綺麗で儚くて、近づいたり遠ざかったり…

なんか、翻弄させられるっていうのかな。

気づいたらすぐ近くにいて、手を伸ばすと離れちゃう。

すごいよね、あれを無意識でやってるんだもん』

高橋「Aにはずっと儚さがあるんすよねぇ」

『あれは、どれだけ努力しても手に入らないよね。

元から持ってるものだろうから。

まぁ、それがAにとって痛みと引き換えになるんだけどさ』

高橋「なんか…皮肉なもんすよね」

『でも、最近だいぶ明るさ戻って来たんじゃない？

一時期、本当に心配だったけど…

最近のAは、ちょっとずつ前向きになれてる気がする。

体も少しずつ元に戻って来てるように見えるし…』

高橋「今はちょっと落ち着いてるのかなぁ…

今度テストあるって言ってたけど、覚悟決まってるみたいで。

絶対に受かるって言ってました。

私は絶対にアイドル辞めないって」

『覚悟決めちゃったら、あの子最強になっちゃうからなぁ』

高橋「もうすごすぎて、訳わかんないす笑」

『ね、幾度となく覚醒してきてるからね』

しのぶと、裏で公演を見てる。

ステージでは、ハート型ウイルスを歌う3人。

やっぱり可愛い。

みんな可愛いけど、センターのAは可愛いの色が違う。

アイドルとして持っていたら武器になる、綺麗さと爽やかさと儚さ。

全て手にして、自分のものとして昇華してる。

そして、最近見せる覚悟を決めた横顔。

変わろうと胸の内で燃えて、虎視眈々とその時を狙ってる。

そこまで天性でやられてしまっては、最強の一言で済ませるのが忍びない。

だからと言って、それ以上の形容も思いつかないのだけど。