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大島side
たかみな最後の紅白だから、あっちゃんとサプライズで出演して。
そう頼まれたら、断れるわけない。
たった1人の、大切な親友の門出。
餞に駆けつけてこそ、戦友の意味を成すだろう。
極秘で紅白の会場に潜入し、2人きりでリハーサルを済ませ、本番を待つ。
ステージでは、乃木坂46が悲願の初パフォーマンスをしていた。
大好きな妹の顔も、これ以上ないくらい晴れやかだ。
いい顔してることを見届け、メンバーとは別ルートの待機場所に移動する。
あっちゃんはさっきから、緊張してお腹痛いって連呼してる笑
気丈に振舞ってるけど、私も同じ。
久しぶりの生放送、しかも紅白なんて、緊張しかしてない。
『はい、じゃあここからは別ね。
あっちゃん、あと30秒で出るよ〜笑
優子は、1分半で移動済ませといてね〜』
大島「じゃあね、あっちゃん笑」
前田「優ちゃん、また後でねぇ…笑」
さぁ、宴はもうすぐだ。
待っててね、戦友。
緊張を高揚に変える癖は、現役を離れても体に染み付いてる。
集中を高めて、そのときを待った。
:
高橋「聞いてないよぉ…っ」
前田「サプライズだよ！笑」
大島「たかみな泣きすぎだから〜笑」
高橋「だって、あんなん泣くやんかぁ笑
なんだよぉ、サプライズって！
全然知らなかったからびっくりしただろーがぁ」
前田「嬉しくなかった？」
高橋「嬉しいよぉ…っ」
大島「お疲れ、たかみな」
高橋「ありがと…っ」
普段から涙脆いこの方が、泣かないわけもなく大号泣です。
サプライズは大成功ってことで、私たちの任務は完了。
ちっちゃいけど大きな背中は、最後まで偉大だった。
本当に、今までお疲れ様。
今日のたかみな、すっごいいい顔してたよ！
小嶋「優ちゃん、聞いてないよ〜笑」
大島「にゃんにゃん！サプライズだよ！」
小嶋「可愛い可愛い妹ちゃんも泣いてるよ〜」
大島「Aちゃ〜ん笑」
小嶋「どうしてくれるのさ〜笑」
大島「見てたよぉ、乃木坂良かったねぇ」
「ゆーこさん…びっくりしたぁ…っ」
大島「びっくりした？」
「聞いてなかったからぁ…」
大島「嬉しかった？」
「すっごい嬉しかった…」
大島「嬉しかったかぁ、良かったぁ」
どうしてくれよう、この可愛さ。
たかみな以外にもサプライズだったからね。
嬉しくて泣いちゃったAちゃん。
このまま、褒め殺しコースですかね笑
Aにとっても特別な紅白になってたらいいな。
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作者名：しろりんご。
| 作成日時：2023年3月28日 18時
